リスティング広告の始め方を0から解説!自分で運用?代理店に依頼?失敗しないコツも紹介
「リスティング広告が気になる」「やってみたい」と考えている初心者の方向けに、リスティング広告の始め方や考え方、運用のコツを0から解説します。
基本的なリスティング広告の仕組みから、向いている企業、知っておきたいリスク、代理店に運用を任せるべきかどうかについても網羅的に紹介しますので、検討の最初の一歩に活用してみましょう。
リスティング広告の始め方は動画でも紹介していますので、あわせて参考にしてみてください。
目次
そもそもリスティング広告とは?
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!などの検索エンジンで調べものをした際に、検索結果の上部や下部に表示されるテキスト形式の広告のことです。ユーザーが入力したキーワードに連動して表示されることから「検索連動型広告」とも呼ばれます。
たとえば「大阪 ホテル」と検索した際、実際に表示された広告が以下です。

だれでも一度はこのようなテキスト広告を目にしたことがあるはず。能動的に検索行動をとっている顕在層の見込み客にダイレクトなアプローチができるのが、リスティング広告の大きな特徴です。
準備すべきクリエイティブは?
リスティング広告で最低限準備すべき要素は、上記の画像内の赤枠で囲った3つだけです。
- ・遷移先URL
- ・見出し
- ・説明文
いわゆるバナー広告やSNS広告とは異なり、静止画のクリエイティブを用意する必要はありませんし、YouTube広告のように動画が必要となるわけでもありません。制作チームを持たない小さな会社でもスモールスタートしやすい広告手法と言えるでしょう。
※効果を高めるために静止画クリエイティブを活用するテクニックなどもありますが、ここでは初心者向けに最低限の始め方を紹介します
広告配信の仕組みは?
リスティング広告は「クリック課金」という仕組みで配信される運用型広告です。具体的に以下の流れでユーザーは広告に接触し、申込や購入(コンバージョン)にたどり着きます。
- ユーザーが検索した内容に応じてリスティング広告が表示される
- ユーザーが広告をクリック(課金発生)
- あらかじめ企業側が設定しているLP・ホームページに遷移
- ページを見て検討
- 予約フォームなどのコンバージョンボタンをクリック
- 成果発生
上記の通り、リスティング広告は表示されただけではコストが発生せず、クリックされて初めて課金となります。なお、予算は事前にチャージしておき、クリックごとに費用がそこから差し引かれていく仕組みです。
設定できる予算に下限はないため、理論上は1円から出稿可能。ただし、リスティング広告はオークション形式で表示順位が決まるため、予算設定が低すぎると競合に負けてしまい、広告がほとんど表示されないこともあります。トライアルで効果検証する場合は、月額10〜15万円程度から始めてみるのがおすすめです。
本当にリスティング広告を始めるべき? 知っておきたいリスクと向いている企業
「1円から始められて、クリックされるまで費用のかからない顕在層向けの広告」と聞くとメリットばかりに見えますが、リスティング広告にもリスクや向き不向きが存在します。リスティング広告を始める前に整理しておきましょう。
リスティング広告を始めるリスク/始めないリスク
始める場合も始めない場合も、それぞれ以下のようなリスクが考えられます。
始めるリスク
リスティング広告は「成果報酬型」ではありません。クリックされれば費用が発生するため、広告を出しても予約や問い合わせにつながらなければ、そのぶん赤字になってしまいます。最適な運用方法が分からないまま続けてしまうと、成果につながらない無駄なクリックだけが増え、費用対効果が悪くなる可能性があるでしょう。
始めないリスク
「別の手法で十分に集客できているから大丈夫」と考えるのは危険です。限られた集客手法のみに頼り続けることは大きなリスクになるでしょう。集客チャネルを複数持ち、常に水面下で別の手法を試しておくことは、安定したマーケティングや経営のためのリスクヘッジとして重要。その手法として、始めやすいリスティング広告は最適です。
リスティング広告に向いている企業/不向きな企業
リスティング広告は商材によって向き不向きがあるので、自社商材の特性や会社のフェーズを考えて検討してみてください。
リスティング広告に向いている企業
- ・検索ニーズがある商材を扱っている企業
- ・客単価が高い企業
- ・商品・サービスに魅力がある企業
リスティング広告が不向きな企業
- ・競合と比較して価格が高く、差別化ポイントがない企業
- ・LPやサイトの訴求力が弱い企業
- ・新規事業や認知度の低い企業
「検索される機会のある商材」において、知名度や商品力、訴求力に優れた企業はリスティング広告を始めるべきと言えるでしょう。一方、まず検索してもらうための認知度向上をすべき企業では、InstagramをはじめとしたSNS広告が効果的なケースもあります。
リスティング広告を始める前に必要な予算を算出しよう
リスティング広告は少額から始められることがメリットですが、「自社の場合はいくらの予算が適切なのか」を事前に把握しておくことが大切。ここでは、予算算出するための2つのステップを紹介します。
①キーワードプランナーからクリック単価を予測する
リスティング広告の主要媒体であるGoogleには「キーワードプランナー」という無料ツールがあり、狙いたいキーワードの月間検索ボリュームや、広告出稿時の推定クリック単価を調べることができます。
たとえば、「大阪 ホテル」のキーワードで調べた場合の結果は以下の通り。

一番上に入力したキーワード、その下に「キーワード候補」として関連する周辺キーワードが表示されます。
「大阪 ホテル」の入札単価(≒クリック単価)は64円~241円でした。実際の価格は競合のオークション入札状況や、広告の品質などによって変動するため、キーワードプランナーの上限と下限にはある程度幅があります。
②目標成果数から必要予算を予測する
クリック単価が分かったら、目標とする成果数(コンバージョン数)を設定のうえ、逆算で必要な予算を算出しましょう。
【必要予算算出の計算手順】
1÷成果率=成果に必要なクリック数
クリック単価×必要クリック数=1件あたりの成果に必要な費用
目標成果数×1件あたり費用=必要予算
たとえば、大阪にあるホテルをモデルケースとして考えてみましょう。成果率3%、クリック単価100円、目標成果数は月に100人だった場合、以下のような計算となります。
【モデルケース:大阪のホテルの場合】
1÷成果率3%=成果に必要なクリック数33件
クリック単価100円×必要クリック数33件=1件あたりの成果に必要な費用3,300円
目標成果数100件×1件あたり費用3,300円=必要予算330,000円
目標を達成するためには、33万円の予算が必要ということが分かりました。あくまで成果率などを仮置きした場合の試算ではあるものの、この予算を大きく下回る費用で運用をした場合、いくらPDCAを回したところで、目標達成は困難であると言えます。
目標達成のためにどのくらいの予算を見積もっておけばいいか、そもそも予算はいくらまで捻出できるのか、自社内であらかじめ見込んでおいたうえで、リスティング広告を始めましょう。
リスティング広告(Google広告)の始め方6ステップ
ここからは、リスティング広告を始める具体的な手順を、Google広告の場合を例にとって6つのステップで解説します。初めての方でも、この流れに沿って進めればスムーズに広告配信を開始できるでしょう。
ステップ① ビジネス情報を追加する
まずはGoogle広告にアクセスのうえ、広告アカウントを作成しましょう。会社名や店舗名、商品名やサイトURLといったビジネス情報を登録します。不安な場合はGoogle社の広告担当者に個別相談でサポートしてもらうことも可能です。
ステップ② 広告の目標を選択する
次に、広告で達成したい目標を選択しましょう。「電話問い合わせ増加」「Webでの申込増加」「店舗の来店数増加」といったなかから自社にあった項目を選ぶと、適切なキャンペーン(配信設定における大きな括り)が絞り込まれます。
ステップ③ ターゲットを設定する
広告を届けたいターゲットを設定しましょう。リスティング広告におけるターゲットは基本的に、検索キーワードで絞り込みます。対象者が検索しそうなキーワードを複数パターン考えて入稿しましょう。
たとえば大阪のホテルであれば、「梅田 ビジネスホテル 安い」といったキーワードで配信することで、エリアやジャンル、対象者が求めている価格帯などに合わせた狙い打ちが可能です。
キーワード設定やターゲティング設定の詳細は過去記事でも詳しく紹介しています。
リスティング広告のキーワード選定・設定方法|ツール活用方法も
リスティング(検索)広告のターゲティング設定方法|2022年最新
ステップ④ 広告を作成する
続いて「見出し」や「説明文」といった広告テキストを作成し、入稿しましょう。「見出し」は最大15個、「説明文」は最大4個まで設定可能。実際の配信時はGoogle広告のAIが自動で最適な組み合わせを考えて表示し、効果を最大化させます。テキストだけでなく、画像クリエイティブやロゴを追加したり、サイトリンクなどのオプションを加えたりすることも可能です。
広告文作成のコツは以下でも紹介していますのでご参考ください。
リスティング広告の広告文作成完全ガイド|便利なお役立ちツールも
ステップ⑤ 予算を設定して広告審査に掛ける
広告の設定や入稿内容に問題がなければ、1日あたりの予算を設定し、支払い情報を登録のうえ、広告審査に掛けましょう。審査が通り次第、配信が可能となります。広告審査は通常1営業日以内に完了しますが、時間を要する場合もあるので余裕をもって準備しましょう。
ステップ⑥ コンバージョンタグを設置する
リスティング広告は顕在層向けの広告であるからこそ、「見せて終わり」「クリックされて終わり」ではなく、最終的な成果をウォッチすることが重要。広告がどれだけ成果に寄与したか確認するために「コンバージョンタグ」を設置しましょう。
Google広告が発行するコンバージョンタグを成果地点(予約完了ページなど)のHTMLコードに設置しておくことで、Google広告の管理画面上で成果数を確認できるようになります。成果状況に応じてPDCAを回すことが、リスティング広告を成功させるためのコツです。
プロが教える失敗しないリスティング広告のコツ
リスティング広告で成果を出すためには、ただ広告を出すだけでなく、運用しながら改善を続けることが必須です。ここでは、初心者も押さえておきたい基本的な大原則を紹介します。
ポイントは予算に合わせて狙うキーワードの範囲を決めること。「どこまでが見込みの高いキーワードなのか」「成果につながらない無駄クリックはないか」を常にチェックし、結果を見ながらPDCAを回していくことが成功への近道です。
マッチタイプを設定する
Google広告では、各キーワードに対して3つの「マッチタイプ」を設定できます。マッチタイプとは、広告の配信されるキーワードの範囲を決める機能。「設定したキーワード」と「ユーザーが実際に検索したキーワード(検索語句)」がどの程度一致した場合に配信するのか、あらかじめコントロールできるのです。マッチタイプを使いこなすことで、近しい検索ニーズを取りこぼさずに配信できたり、逆に対象外のニーズをはじいたりすることができたりします。
- ・インテントマッチ:キーワードに関連する内容の検索語句や、ユーザーの過去の検索履歴、位置情報、ランディングページの内容、広告グループ内の他のキーワードなどで表示
- ・フレーズ一致:キーワードと同じ意味の内容を含む検索語句で表示
- ・完全一致:キーワードとまったく同じ意味または意図の検索語句で表示
たとえば「大阪 ホテル」というキーワードの場合、3つのマッチタイプ例は以下のイメージです。

対象の幅広い「部分一致」はクリック単価を抑えられる可能性がありますが、意図しない検索語句にも広告が表示されてしまうリスクがあります。まずは「完全一致」や「フレーズ一致」から始めて、結果を見ながら徐々に範囲を広げていくのがおすすめです。
除外キーワードを設定する
マッチタイプの設定とあわせて覚えておきたいのが、除外キーワードの設定です。事前にマッチタイプ設定で対象を適切に絞り込んで配信していても、関係のない検索語句で表示されてしまうケースはしばしば発生します。こんなとき特定の検索語句をはじく設定として、「除外キーワード」が有効です。
たとえば大阪のホテルが宿泊予約最大化のためにリスティング広告を実施するなら、「大阪 ホテル 求人」「大阪 ホテル バイト」といった、宿泊予約とは明らかに関係のない検索語句は不要でしょう。
管理画面の検索語句レポートを見ながら、不要な検索語句をこまめに除外していきましょう。その際、除外キーワードにもマッチタイプのルールが適用可能。特定語句のみをはじくことも、関連する内容の検索語句すべてをはじくこともできます。
リスティング広告を代理店に依頼するメリット・デメリット
リスティング広告は自社で運用することも可能ですが、代理店に運用代行を依頼することも可能です。それぞれのメリット・デメリットを整理して、自社に合っているやり方を選びましょう。
リスティング広告を代理店に依頼するメリット
- ・ITや広告に詳しくなくてもプロの広告担当者がサポート、伴走してくれる
- ・作業工数が減って本業に集中できる
- ・初心者の運用による機会損失リスクを防げる
「プロにお任せ」できることが最大のメリットと言えるでしょう。「とりあえず広告を出すつもりだけど忙しくて放置してしまいそう」と感じている場合は、代理店に依頼したほうが成功する可能性が高まるかもしれません。代理店によっては、広告運用だけでなく、LPの改善提案やアクセス解析のサポートまで、伴走しながら成果を追求してくれる可能性もあります。
リスティング広告を代理店に依頼するデメリット
- ・運用手数料がかかる
- ・IT、広告リテラシーが高ければ自分でもできる
- ・代理店によってサポートの質に差がある
第一のデメリットは費用がかかること。ある程度Webマーケティングなどの知見がある場合、少額のトライアルは自分でやってみたほうが、安く・早くPDCAを回せるケースもあるかもしれません。また、代理店によっては初期設定だけして「ほったらかし」という場合もあります。代理店に任せる場合でも、信頼における会社か事前にしっかり確認するようにしましょう。
広告代理店の選び方は以下の記事でも紹介しています。
失敗しない広告代理店の選び方と付き合い方
成果に直結しやすいリスティング広告を始めて検索ニーズに応えよう
この記事では、リスティング広告の基本的な仕組みから、予算の考え方、具体的な始め方や失敗しないためのコツまでを解説してきました。
リスティング広告は、検索しているユーザーにピンポイントでアプローチできる即効性の高い広告です。費用対効果に直結しやすい手法であるため、未着手の企業はまず始めてみるといいでしょう。
リスティング広告のコツとして、「マッチタイプ」や「除外キーワード」などの設定・テクニックを記載しましたが、重要なのは「ユーザーニーズを深く考えること」です。
「このキーワードで検索するユーザーは何を求めているのか」「どんな語句で検索してくる人に対して広告を見せたいのか」、代理店に任せる場合でも自社運用の場合でも、担当者が明確にイメージし、ターゲットの軸をもっておきましょう。
リスティング広告は、正しくこまめな運用改善ができれば着実な成果を生み出せる広告。本記事を参考に、ぜひ初めの一歩を踏み出してみてください。











