リスティング(検索)広告のターゲティング設定方法|2022年最新

リスティング(検索)広告のターゲティング設定方法 2022年最新

商品、サービスを使用、購入する意欲のある「顕在層」向けの訴求に効果が高いと言われるリスティング広告が転換期を迎えています。
かつて主流だった「拡張テキスト広告」が廃止となり、Google広告側がカスタマイズする「レスポンシブ検索広告」が主流になりつつあります。
運用者側のクリエイティブ作成工数が削減された分、広告で成果を出すための要素として「ターゲティング」の重要性が高まっています。

本記事では、2022年7月現在の最新情報に基づき、リスティング広告で効果を出すためのターゲティング設定の方法についてご紹介します。

適切なユーザー分析とターゲットの決定

例え素晴らしいクリエイティブを作成しても、ターゲットとしているユーザーに対して広告を当てられなければコンバージョンを得るのは難しくなります。
広告媒体のターゲティング機能を最大限に活かすためにも、事前にターゲットを明確にしておく必要があります。

サービスのターゲットとなりうる属性を洗い出す

どんな企業においても、競合サービスや商品が存在することがほとんどです。広告を見たユーザーがコンバージョンに至るためには、広告を見ることで「他社ではなく、あなたの会社の商品、サービスを選ぶ理由」を伝える必要があります。

具体的な強みを言語化する

あなたのサービス、商品の”強み”はなんでしょうか。まずは強みを洗い出し、なるべく具体的に強みを言語化しましょう。

例えば、傘メーカーのA社では「デザイン性の高い、かつ高品質で、すぐに発送できる日傘」のPRを行いたいとしましょう。これだけだと具体性にかけるため、具体的に言い換えるとこのようになります。

抽象的な表現具体的な表現
デザイン性が高い・デザイナーの〇〇が監修
・持ち手の素材をカスタマイズ可能
高品質・紫外線99.99%カット
・晴雨兼用使用可能
配送が早い最短翌日配送可

※デザイナーの名前、遮光率の数字、配送にかかる日数など、名称や数字を入れることで具体的な表現になります。

強みを確認した上で、お客様となりうる人の属性を検討する

商品の強みを具体的に把握すると、お客様の属性が見えやすくなってきます。下記それぞれの項目について、ターゲットとなりうる層を洗い出します。ここで細かく絞りすぎるとターゲットの幅が極端に狭くなることがあるので注意しましょう。

  • ユーザーの居住、生活地域:日本国内(配送可能な地域に住んでいる人)
  • 年齢層:10代後半〜40代
  • 性別:女性
  • 子供の有無:問わない
  • 世帯年収:400万円〜

メインのターゲットは下記のように浮かび上がってきます。

20~40代のある程度余裕のある生活をしている女性。健康や美容に関心が高い。

ターゲットの決定

ある程度ターゲットユーザーが絞り込めたら、「ゴール(購入など)に到達する可能性が高いユーザー」を選定します。これらを参考に、キーワード、配信面、配信する人を絞っていきます。
対象となる人の母数が少なくなりすぎないよう、最初はターゲットを広めに設定し、広告を配信しながら微調整を重ねると良いでしょう。

リスティング広告のターゲティング方法

ここからは具体的に、リスティング広告のターゲティング機能の設定方法についてご紹介します。 ターゲティングは広告キャンペーンごとに設定できる箇所と広告グループごとに設定できる箇所があり、クリエイティブをまとめて管理ができて便利です。

拡張テキスト広告とレスポンシブ検索広告

Google広告における拡張テキスト広告が、2022年6月30日を以って新規入稿ができなくなりました。Yahoo!広告においても、同じく拡大テキスト広告が2022年9月以降入稿できなくなる予定とのことで、リスティング広告ではレスポンシブ検索広告への移行が進んでいます。

拡張テキスト広告(拡大テキスト広告)とは、広告運用者がクリエイティブごとに「見出し」「説明文」「URL」などの項目を指定して作成するリスティング広告のことです。

一方の「レスポンシブ検索広告」では、広告見出しや説明文を複数作成しておくと、広告媒体側で見出しと説明文を組み合わせた様々なパターンが作成され、最も効果的な組み合わせを学習して配信が進みます。

レスポンシブ検索広告は自動で検証と改善を進めてくれるため、広告運用者の運用負担が小さくなりました。その分のリソースをよりターゲティング周りの分析や改善に回し、広告運用効率改善に励みやすくなっています。

参考:拡張テキスト広告について

参考:【検索広告】レスポンシブ検索広告の機能追加と拡大テキスト広告およびデータ自動挿入リストの入稿終了について

参考:レスポンシブ検索広告について

レスポンシブリスティング広告のターゲティング

検索キーワードによるターゲティング

商品やサービスと関連性の高い語句を指定しておき、これらの語句で検索が行われた場合に検索したユーザーを広告配信対象とします。

傘メーカーのA社における日傘プロモーションの場合、上記で想定したメインターゲットはどんなキーワードで検索するでしょうか。

競合サイトや日傘のレビューサイト、既存のお客様からのアンケートなどを参考に、お客様が求めているものや、購入にあたって欲しい情報はなんなのかを考えましょう。

メインのキーワードとしては下記などが想定されます。

  • 日傘
  • 日焼け対策
  • 暑さ対策

メインのキーワードに加え、派生するキーワード、また除外設定すべきキーワードがあるか、キーワードツールなども活用して選定しましょう。

Google広告|キーワードの設定
Google広告|キーワードの設定サンプル画像

広告キーワードは広告グループの作成から、設定を行います。「商品、またはサービスを入力する」の箇所にメインキーワードとなる「日傘」を入力し、下の「キーワードを取得」:を選択すると、Googleで検索されているキーワードを自動で取得可能です。
ここから不要なキーワードは手動で取り除き、必要に応じてキーワードの追加をします。

Yahoo!広告|キーワードの設定
Yahoo広告 キーワードの設定サンプル画像

引用:Yahoo!広告 公式ラーニングポータル

Googleと同じく、メインのキーワードを入力し、関連する候補キーワードを表示することが可能です。

配信面によるターゲティング

Google広告では、「配信対象地域」「配信対象の曜日、時間」「配信対象のデバイス」について、設定が可能です。いずれも広告キャンペーン単位で設定を行います。

日傘のプロモーションの場合、主なターゲットを「20~40代のある程度余裕のある生活をしている女性。健康や美容に関心が高い。」と設定していました。ターゲットに対して適切に配信ができるよう、ここで配信先を設定していきます。

■地域の設定
地域の設定サンプル画像

日傘の例の場合は全国になりますが、発送の都合で沖縄や離島への配送に問題がある場合などは特定の地域を除外して配信します。
その他、サービスの提供地域が「関東地方限定」など限られている場合は、サービスを提供できる地域に限定して配信します。

■配信する曜日、時間の設定
配信する曜日、時間の設定サンプル画像

日傘の例の場合、ターゲットは主に働いている女性や大学生など、平日の昼間に活動している人が想定される為、平日の18時以降や週末に配信する、などの対応が考えられます。

■配信するデバイスの設定
配信するデバイスの設定サンプル画像

デバイスは初期設定で絞り込めませんが、基本の設定を終えてキャンペーンを保存すると、画面左に表示されるメニューバーから調整が可能です。
「パソコンのみに広告を表示させたい」場合、「入札単価調整比」の項目から、パソコン以外の項目について100%の引き下げを行うことで、モバイルやタブレットへの出稿を停止します。

日傘の場合、販売するECサイトがPC、 モバイル、タブレット全てに対応している場合、特に初期設定からデバイスに制限をかける必要はありません。モバイルにのみ対応しているサイトを運用している場合はPCやタブレットへの配信を停止することで、無駄な出稿を避けることができます。

Yahoo!の場合もGoogle同様、デバイス、曜日、時間帯、地域に対してターゲティングが可能です。ターゲティング設定から、下記の通り設定を行います。

ターゲティング設定サンプル画像

引用:Yahoo!広告 公式ラーニングポータル

配信する人によるターゲティング

Google検索広告では「オーディエンスセグメント」にて、「子供の有無」「配偶者の有無」「住宅所有状況」「興味関心」「購買意欲を向けている対象」など、配信したい対象を設定できます。

配信する人によるターゲティングサンプル画像
オーディエンス

デバイスの設定同様、キャンペーン設定後に画面左のメニューから「オーディエンス」を選択し、「ユーザー属性」から調整することが可能

ユーザー造成を編集サンプル画像

日傘の例の場合、ターゲットの年齢は「20代〜40代」性別は「女性」を想定しているため、ここで年齢と性別を指定します。世帯収入は最初から指定する必要はありませんが、価格帯が高価な場合などはより購入可能性の高い層に配信を絞ることを考えても良いでしょう。

健康や美容に関心が高い女性は「日傘」に対しての関心が高いことが考えられるため、オーディエンスのボリュームが確保できるなら興味関心を指定してもよいでしょう。

ユーザーの性質によるターゲティング

Google検索広告では、過去にお客様のビジネスを利用したことのあるユーザー、またそのユーザーに類似するユーザーに対してリーチさせる仕組みがあります。「オーディエンスセグメント」から「ユーザーがお客様のビジネスを利用した方法」を選択して、過去にエンゲージメントが発生しているユーザーに広告を配信しましょう。過去にウェブサイトを訪れたユーザー、アプリを使用したユーザーなどを選択できる他、Youtubeを活用している場合はYourubeのアカウントとオーディエンスを紐付けることも可能です。顧客のリストを直接流し込んで使用することもできます。

Yahoo!広告におけるサイトリターゲティングも同様の機能で、過去に広告主様のサイトを訪問したことがあり、かつ検索サイトで商品やサービスを検索しているインターネットユーザーに対し、検索広告の広告を表示することができます。
「全ての検索ユーザーに対して広告を出しつつ、訪問履歴があるユーザーに対して入札価格を引き上げることで訴求機会を高め」たり、「訪問済みユーザーにターゲットを絞って、『今だけ〇〇%OFF!』など、チャンスを逃させない訴求文言を使用して購入を促進させる」などの活用方法が考えられます。

参考:オーディエンスターゲティングについて

参考:サイトリターゲティングとは

リターゲティングによるターゲティング

上記でご紹介した再訪問ユーザーに焦点を当てたターゲティングを「リターゲティング、またはリマーケティング」と呼びます。購入可能性の高いユーザーに限定して当てることで、安価に多くのCV獲得を狙うことができるため、リスティング広告を運用するならぜひ活用したいターゲティング方法です。

リターゲティングの仕組みをうまく活用するためには、広告の計測の仕組みを整え、広告経由で訪問したユーザーデータをいかせる状態でいることが非常に大切です。

バリューエージェントでもリターゲティングを活用してコンバージョン数を伸ばした実績があります。

バリューエージェント成功事例:リスティング広告運用代行で1か月の新規顧客数が平均14件から3か月で68件に増加

本ケースでは、コンバージョン計測がうまくいっていない状態から仕組みの整備を行い、最終的にリターゲティングも活用することで、広告運用開始からわずか3ヶ月でコンバージョン数は4倍以上に拡大することに成功しています。

まとめ

リスティング広告のターゲティングについて、ターゲットの確定から媒体ごとのターゲティング設定の方法を中心にご紹介しました。

リスティング広告は、クリエイティブ(見出しや説明文)の内容と、ターゲティングでほぼ広告の成果が決まります。
ターゲティングは「商品を求めているユーザーにどこまで広告を届けられるか」が決まる部分のため、疎かにすると全くターゲットとしていないユーザーに広告を当ててしまい、クリック率が全く上がらない、なんてことになりかねません。

リスティング広告配信がうまく行っていない場合は、一度立ち返って「どんな人に商品やサービスについて知ってもらいたいのか」「伝えたい内容は本当にこれでいいのか」を見直すことで、突破口が見つかるかもしれません。

関連するバリューエージェントのサービス

関連記事

お電話での
ご相談・お問い合わせ

電話アイコン電話する

電話アイコン06-4805-7778

平日 9:00〜18:00

相談アイコン

無料相談をする