リスティング広告の事例を元に効果の出る方法を紹介
リスティング広告とは、GoogleやYahoo!の検索エンジンの検索結果にユーザーが入れたキーワードに連動して掲載される広告のこと。検索連動型広告とも呼ばれます。
弊社バリューエージェントは、様々な中小企業のWebマーケティングの相談を受けていますが、初めてWeb広告をするのであれば基本的にリスティング広告をお勧めしています。
この記事では、リスティング広告の基本知識と中小企業にリスティング広告をお勧めする理由をお伝えします。
記事の後半では、弊社の実例をもとにリスティング広告が向いている会社・向かない会社についてもご紹介します。
ぜひ、リスティング広告を始めようか検討している担当者・経営者の方は、ぜひ参考にしてみてください。
3分でわかる!リスティング広告とは?成果・費用・始めるときのポイント
※リスティング広告は、検索連動型広告のことを指すことが多いですが、実際にはディスプレイ広告(バナー広告)も含んだ広告を表します。本記事では、リスティング広告を検索連動型広告のみに絞って解説します。
ディスプレイ広告について知りたい方は、別記事「3分でわかるディスプレイ広告とは?中小企業のための考え方 」をご覧ください。
目次
リスティング広告とは
リスティング広告とは、検索エンジンの検索結果にユーザーが入れたキーワードに連動して掲載される広告のこと。検索連動型広告とも呼ばれます。
例えば、上の図のように「リスティング広告 運用代行」とGoogleで検索すると、通常の検索結果より上に「広告」と表示されたページがいくつか表示されます。
商品・サービスを探している人に広告を出せることが最大の特徴
Web広告には様々な種類があり、それぞれ得意な分野があります。
リスティング広告では、ユーザーが検索したキーワードに合わせて広告を出せるため、商品・サービスを探しているユーザーにアプローチすることが得意です。
例えば、「リスティング広告 運用代行」というキーワードで検索している人は、「リスティング広告の運用代行を依頼する業者を見つけたい」というニーズが顕在化しています。
ニーズが顕在化していないユーザーが商品の購入や申し込みに至るまでには、時間がかかりますが商品・サービスを探しているユーザーは、自分にあった商品・サービスが見つかればすぐに購入・申し込みに至ります。
このことから、リスティング広告は、広告を見てもらってから購入までの期間が短い、費用対効果の高い広告と言えます。中小企業の場合、商品が欲しい人が打ち込むようなキーワードだけを設定することで費用対効果が最大化できます。
中小企業のリスティング広告成功事例
実際に、リスティング広告でどのような効果が見られるのか、実例を見ていきましょう。
成功事例①BtoBサービスで1か月の新規顧客数が平均14件から3か月で68件に
【人事労務トータルサポート】 株式会社Flucle様
課題・クライアント様からのご要望
- 新規客をもっと増やしたい
- 自分たちの運用では予算を増やしながら、コンバージョンが取れない
- 運用キーワードを増やすことができない
行った施策
関連するキーワードを大きく洗い出し、テストを行いながら、目標CPA内でコンバージョンを増やすリスティング広告運用を行いました。 広告枠を広げながら、しっかりとコンバージョンも出すことが出来ました。
結果
平均14件/月のコンバージョンが3ヶ月後に68件に!
成功事例②ECサイトの売上げが3か月で昨年の2倍に増加
【高級黒毛和牛の通販】 株式会社銀閣寺大西様
課題・クライアント様からのご要望
- ECサイトのネット集客を強化したい
- 売上を2倍にしたい(広告費の3倍の受注金額)
行った施策
販促キャンペーンも定期的に打っていたため、キャンペーンに合わせて広告を運用。
繁忙期においては予算を増額していただき、強弱をつけながらの運用をしました。
結果
- 運用開始直後から目標額を大きく上回る目標の1.3~4.7倍の売上げを達成
- 開始3か月で昨年比214%の売上げ増加!
- 関東関西だけでなく全国から注文が入るようになり、新規ユーザーが2倍に!
中小企業がリスティング広告でうまくいかなかった事例
基本的に中小企業にはリスティング広告をお勧めしていますが、下記のような条件があれば、リスティング広告が向いていない場合があります。
- サービス・商品自体が認知されていない場合
- 検索ボリュームがない商品(ニッチ過ぎる)
- 競合と差別化が難しい商品・サービス
過去に弊社で「難しいかもしれないけど、お願いしたい」とクライアントに任せていただいた結果、結局あまり成果を出せなかった事例があるので、正直に紹介します。
失敗事例①:世間に認知されていない商品の事例
A社では、法人向けの機械を販売していました。その商品は、パソコンが使えない人でもパソコンのような業務ができるという機械です。この事例が難しかった点は3つありました。
- 商品が世の中に知れ渡っていなかったので、リスティング広告に不向きだった
- 実際に使うユーザーがパソコンを使わないので広告を見てもらえなかった
- 加えて、商品名がとある飲食店の名前と同じだったため指名検索でも成果が出せなかった
以上の理由から、この会社ではリスティング広告で様々な検証を行いましたが、うまくいきませんでした。
失敗事例②:競合と差別化が難しい商品を売ろうとした事例
B社では、美容商材を販売する代理店をしていました。ある一定の時期、その商品はテレビCMなどを打ち出し全国的によく売れていましたが、その商品を売る代理店は値引きを禁止されていました。
そこで、他社では値引きしない代わりに様々な特典を付けていました。
しかし、B社では利益を考えると特典を付けることが難しく、特典なしで勝負しました。
すると、検索画面では以下のような結果になります。
- X社 今話題の〇〇〇〇!特典- 【今だけ】豪華な特典付き
- Y社 〇〇〇〇正規販売店~今だけ5大特典付きでお得!
- B社 テレビCMで話題の〇〇〇〇正規販売サイト
こう並んでみると、B社が見劣りしてしまうためクリックされないという結果になりました。
このように、すべての中小企業にリスティング広告が向いているわけではありませんが、検索で探すような商品・サービスであれば、おすすめです。なぜそこまでリスティング広告を推奨するのかを、次の症で解説します。
リスティング広告を中小企業におすすめする4つの理由
中小企業のWebマーケティングを支援している弊社は、中小企業なら一番最初はリスティング広告から始めることをおすすめしています。
その理由は、最初に解説した通り商品・サービスを探している人に広告を出せるから、ということに加えてこの4つがあります。
- リスティング広告の出稿は簡単だから
- リスティング広告は低価格から始められて費用対効果も高いから
- 自然検索(SEO)と比べると即効性があるから
- 効果検証がしやすいから
それぞれについて解説します。
リスティング広告の出稿は簡単だから
Web広告の中には、動画広告やバナー広告といったデザイナーやクリエイターが動画や画像を制作しないと出稿できないものもありますが、リスティング広告の場合はテキストだけなので、誰でも気軽に出稿ができます。
広告の出稿先は、Google広告またはYahoo!広告となります。
Googleは国内外シェア1位の実績があるため、初めてリスティング広告を出す場合は、どちらも出稿するかGoogle広告のリスティング広告から始めることをお勧めします。
Google広告の設定画面
設定方法についてはGoogle広告、Yahoo!広告どちらの場合においても、サイトで出てくる質問に答えていき、クレジットカードを登録するだけで簡単に出稿ができます。
不明点があればフリーダイヤルやLINEで、無料でGoogleやYahoo!に相談が可能です。
このようにリスティング広告の出稿自体はとても簡単です。どんなものなのか知りたいという人は、ぜひこの記事を読んだ後に実際にお試し出稿をすればよいでしょう。
リスティング広告は低価格から始められて費用対効果も高いから
リスティング広告は、極端なことをいえば1000円からでも始められる広告です。1000円だけだと実際にはほとんど見られないので、1万円くらいから始めるのがお勧めですが、それくらい安くで始められる広告です。
さらに、安いだけではなく、費用対効果が高いという特徴もあります。
広告費はクリック単価×クリック数で決まる
Google広告でクリック単価を調べられる
リスティング広告の広告費は、キーワード事に決まっているクリック単価と、その広告がどれだけクリックされたか、を掛け合わせた数字になります。
クリック単価は、人気があるキーワードなら高く、ニッチなキーワードであれば安くなります。
例えば、ホームページに来た人のうちコンバージョンに繋がる割合が1%(100人に1人がコンバージョン)だったとします。
そして、クリック単価が200円のキーワードで広告を出す場合、1コンバージョンを得るために必要な予算は以下のように考えられます。
クリック単価200円×100クリック=20,000円
よって、10コンバージョンを狙うのであれば、20万円の予算をかければよいということになります。
自然検索(SEO)と比べると即効性があるから
自然検索とリスティング広告では下記のような違いがあります。
リスティング広告 | 自然検索(SEO) | |
---|---|---|
即効性 | あり | なし |
継続した時の費用対効果 | 一定 | 高まる |
必要なコンテンツ量 | 1ページでも可能 | 数十ページから数百ページ必要 |
施策をストップさせた場合の 効果 | なくなる | 更新をやめても 効果はしばらく続く |
コツコツとSEOで徐々に成果を出すか、リスティング広告ですぐに成果を出すかという違いです。
SEOとリスティング広告は、どちらがいいというわけではなく、どちらも行うのがベストです。
即効性を重視しているのであれば、リスティング広告から始め、ゆくゆくの費用対効果を考えて同時にSEOも行うとよいでしょう。
効果検証がしやすいから
リスティング広告は、どれだけの人が広告を見て、どれだけの人がクリックし、どれだけの人が広告経由でコンバージョンしたのかということを見ることができます。
リスティング広告はPDCAを回して運用するのが基本です。
Web広告全般に言えることですが、リスティング広告は配信して終わりではなく、配信した後にデータを見て改善を重ねることで費用対効果が高まっていきます。
リスティング広告は少額から誰でも始められるというお話をしましたが、費用対効果を高めて成果を伸ばしたい場合は、しっかりとPDCAを回して運用することが重要です。
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リスティング広告で成果を出すためにはランディングページ最適化(LPO)も重要
リスティング広告に限ったことではないですが、Web広告では広告とリンク先のページ(ランディングページ)の一致感がとても重要です。
なぜなら、広告を見てユーザーがいいなと思い、クリックをした後で、期待外れのページだったらそのままコンバージョンに至らず離脱してしまうからです。
言い換えれば、ランディングページの質が悪ければどれだけ広告運用に力を注いでも、中々結果が出ないということにもなります。
リスティング広告でクリックされているのに成果が出ないときは、ランディングページに改善の余地がないか確認してみましょう。
成功事例① サイト改善と組み合わせて成果が20倍に
【結婚相談所】 関西ブライダル 明石店様
弊社が運用する前の課題・クライアント様からのご要望
- Web集客で何をしたら良いかわからない
- 紙媒体での集客からWebへ移行したい
- 10~15万円のリスティング広告費をかけて1~2件しか問い合わせがない
- 費用対効果が合わない
行った施策
リスティング広告の最適化に加えて、サイト改善を行いました。
Analytics等を利用したサイト分析により、ユーザー行動を把握し分かりにくかった部分の修正を主にトップページを中心に改善。
料金体系が他社と比べて高価に見えている部分があったので、プランの修正と表現方法の改善しました。
結果
- 問い合わせ件数が数ヶ月で1~2件から21件に
- CPAが大幅に低下
成功事例② サイト改善とリスティング広告で問い合わせが4.5倍に
【就労移行支援事業】 株式会社クオリード様
弊社が運用する前の課題・クライアント様からのご要望
- サイトから問い合わせ件数を増やしたい
- リスティング広告の運用を改善したい
行った施策
マーケティング調査をし強みをサイトで打ち出せていないことが分かったため、クオリード様の強みであるコンセプトを強調して掲載。
また、「調べている方の要望を満たせていない」と仮説を立て、ユーザーニーズの調査やキーワード調査を行い、サービス内容に「精神疾患(うつ病)」「発達障がい」「ひきこもり」それぞれのページで調べる方の要望に応えられるように、サイトを構成しました。
コンセプトを打ち出し、強みを魅力的に表現できるWEBサイトへ部分的なリニューアルを行い、そのうえでリスティング広告の運用を行いました。
結果
- コンバージョン率の改善
- サイト改善とリスティング広告運用代行で、問い合わせ件数が4.5倍に!
まとめ|リスティング広告は費用対効果の高い施策
この記事では、リスティング広告の基本的なことから、リスティング広告が中小企業に向いている理由、また会社によっての向き不向きをご紹介しました。
リスティング広告は簡単に始められる広告です。気になっている方は、まずは自分で運用を始めてみてはいかがでしょうか。
バリューエージェントは、リスティング広告運用、サイト制作、SEO対策と中小企業のWebマーケティング全体を支援しております。リスティング広告で成果が出せていないという担当者や、これからリスティング広告で最短で成果を出したいという方はぜひ、バリューエージェントの無料相談にお越しください。