YMYLとは?GoogleガイドラインにあるYMYL領域での具体的なSEO対策を解説
Web担当者
- 近年SEOで大切と言われているYMYLって何?
- 自分のビジネスやコンテンツは、YMYLに該当するの?
- YMYL領域で検索上位表示させるためのSEO対策ってどうやって行えばいい?
この記事では、このような疑問にお答えしていきます。
こちらのページではYMYLについての解説をおこなっています。他にも、初心者向けSEO対策、中小企業向けSEO対策、SEOチェックリスト、内部SEOなどSEO対策記事が多数あります。ぜひご覧ください。
目次
YMYLとは?
YMYLとは、Googleの検索品質評価ガイドラインで言及されている”Your Money or Your Life”の略語です。
直訳すると「お金や生活」です。
これらは、人の生活や人生に大きく影響するジャンルのため、Googleはコンテンツの評価基準を厳格にし、より検索結果の品質を高めようとしているのです。
Googleの検索品質評価ガイドラインの”Your Money or Your Life”が書かれている章を翻訳して表にすると、以下の通りです。
ジャンル | 具体的な内容 |
---|---|
ニュースと時事問題 | 国際的なイベント、ビジネス、政治、科学などの重要なトピックに関するニュース |
公民、政府、法律 | 情報に通じた市民を維持するために重要な情報 投票、政府機関、公的機関、社会福祉、および法的な問題(離婚、子供など)について 監護、養子縁組、遺言の作成など)。 |
財務 | 投資、税金、退職後の計画、ローン、銀行、またはに関する財務アドバイスまたは情報 保険、特に人々がオンラインで購入したり送金したりできるウェブページ。 |
ショッピング | 商品/サービスの調査または購入に関連する情報またはサービス、特に 人々がオンラインで購入できるようにするウェブページ。 |
健康と安全 | 医療問題、薬物、病院、緊急時の準備、方法に関するアドバイスまたは情報 危険な活動などです。 |
人々のグループ | 人々のグループに関する情報または主張(これらを含むがこれらに限定されない) 人種または民族、宗教、障害、年齢、国籍、退役軍人の地位、性的指向に基づくグループ、性別または性同一性。 |
その他 | 人々の生活の大きな決定や重要な側面に関連するトピックは他にもたくさんあります。 |
参考:General Guidelines – googleusercontent.com
YMYLが重視されるようになった背景
なぜ、上記のようなYMYL領域でGoogleが評価基準を厳格にするようになったかというのは、歴史やアップデートを見てみるとよく分かります。
前提として、Googleはユーザーの役に立つことで、より使われる検索エンジンにしようとしています。
しかし、ユーザーが検索したYMYL領域のことで信頼の置けない情報が上位表示されていた場合、ユーザーに被害が及びます。
そこでGoogleは信頼できる情報を上位表示するようにしたのです。
2016年に起こった「WELQ問題」は日本のYMYLの転換点ともいえる象徴的なニュースだったといえるでしょう。
「WELQ」とは、当時、株式会社ディー・エヌ・エー(以下、DeNA)が運営していたヘルスケア情報キュレーションサイト。いわゆる、まとめサイトです。圧倒的な情報量が特徴で、医療情報を検索すれば必ず検索上位に表示される人気サイトでもありました。
しかし、2016年末にWELQが不正確な医療情報記事を大量に公開していたことが発覚します。「ブラックシードという健康食品はあらゆる病を治す」であったり「肩こりが酷いのは霊のせい」など、医学的根拠の無い低品質な記事が次々と暴かれ、SNS上で話題となりました。キュレーションサイトで大量に公開されていた記事のほとんどが、医療に関して素人のライターが書いたものだったのです。
医療情報は人の命に関わります。その医療情報に対する不誠実なメディア運営は、大きな批判を浴びることとなり、ネットにある医療情報の信頼性を揺るがす一大事件となりました。この騒動を受けて、運営元であるDeNAはサイトを閉鎖しています。
引用:https://www.gentosha-webma.com/clinic/welq/
このような事態を受け、GoogleはYMYL領域でのコンテンツをより厳格に評価する体制になったと考えられます。
YMYL関連のアルゴリズムアップデートの歴史
ここでいうアルゴリズムとは、Googleが検索キーワードに対する検索順位を決定するためのルールを言います。
このアルゴリズムをアップデートし続けていることで、Googleはよりユーザーに役立つ情報を上位表示しようとしているのです。
実際にYMYL関連のアルゴリズムアップデートの代表的な歴史は以下の通りです。
年月 | アップデート事項 |
---|---|
2017年12月6日 | 通称「健康アップデート」 医療・健康に関連する情報の精査を目的とした |
2018年3月~ | コアアルゴリズムアップデート Googleは「より良いコンテンツを更新し続けることが唯一の対処法」と発表。 |
2018年8月 | コアアルゴリズムアップデート 通称「Medic Update」 GoogleはYMYLを対象にしたアップデートではないとしているが、全世界で医療分野での順位変動が大きかった。 |
上記で紹介した2016年のWELQ問題を受けて、2017年12月に健康アップデートが実施されました。
ちなみに健康アップデートについて、Googleは以下のように発表しています。
この変更は、医療や健康に関する検索結果の改善を意図したもので、例えば医療従事者や専門家、医療機関等から提供されるような、より信頼性が高く有益な情報が上位に表示されやすくなります。
本アップデートは医療・健康に関連する検索のおよそ 60% に影響します。Google では、医療や健康だけに限らず、今後も継続的に検索の改善に取り組んで行きます。
上記の通り、YMYL領域のアルゴリズムはこれからもどんどんとアップデートされていくと考えられます。
YMYL領域でSEOするときはE-A-Tが重要
Web担当者
それでは、YMYL領域でSEOをするときはどうしたらいいの?
YMYL領域でSEO対策をするときの具体的な方法を紹介する前に、前提として、YMYL領域でSEOするときはE-A-Tが重要ということを理解しておく必要があります。
E-A-Tとは、以下の3つの言葉の頭文字をとったGoogleの造語で、高品質なコンテンツとして認められるための必須要素と言えます。
- Expertise 専門性
- Authoritativeness 権威性
- Trustworthiness 信頼性
Googleのガイドラインでは以下のような文章があります。
ページの質を評価する最初のステップは、ページの真の目的を理解することであることを忘れないでください。
ユーザーを支援しようとせずに作成されたページや、憎悪を広めたり、危害を加えたり、ユーザーに誤解を与えたり欺いたりする可能性のあるページなど、何らかの有益な目的のないWebサイトやページは、最低の評価を受ける必要があります。
有益な目的を持つ他のすべてのページでは、専門知識、権威性、信頼性(E‑A‑T)の量が非常に重要です。
- メインコンテンツの作成者の専門知識。
- メインコンテンツの作成者、メインコンテンツ自体、およびWebサイトの権威性。
- メインコンテンツの作成者、メインコンテンツ自体、およびWebサイトの信頼性。
Googleでは、できるだけ信用できる情報を表示させて人の役に立つために、E-A-Tというのを重視するのです。
だからYMYL領域でSEO対策をするのであれば、E-A-Tを持たせたコンテンツを作ることが重要です。
YMYL領域での具体的なSEO対策6つの方法
具体的にYMYL領域でE-A-Tを出してSEO対策を行う具体的な方法は、以下のようなものです。
- 自社(自分)が権威性・信頼性のあるサービスのコンテンツを作成する。
- 著者情報や監修した人の情報を明記する
- 信頼できる情報であること裏付けする情報を出す
- SLL化(https)を行う
- 定期的にコンテンツをメンテナンスを行う
- SNS・YouTube・Googleマイビジネスも定期的に更新する
それぞれ詳しく紹介します。
(1)自社(自分)が権威性・信頼性のあるサービスのコンテンツを作成する。
あなたの会社自体が業界内で権威性・信頼性のある企業であることが、とても重要です。
上記の通り、Googleのガイドラインではコンテンツ自体だけではなく、コンテンツの作成者およびWebサイトの権威性・信頼性が問われているからです。
例えば、健康についてどれだけいろんな本を読んで信頼できる情報を身を付けていたとしても、健康に詳しい一般人というだけではYMYL領域でSEO対策をすることは難しいです。
逆に、実際に開業しているクリニックで良いサービスを行っており、それがWeb上で分かるようにホームページを作っていれば、権威性と信頼性を出すことが出来ます。
(2)著者情報や監修した人の情報を明記する
著者情報や監修した人の情報を明記することは、専門性・権威性・信頼性どれにおいても役立ちます。
ただし、これはただ単に自己紹介を書けばいいというものではありません。
専門性・権威性・信頼性がある人がライティングを行うか監修を行い、その上でそれを明記するということが重要です。
実際、健康アップデート以降に健康に関することを検索して上位表示されているページの多くは、医者や栄養士・教授といった人が著者であるか、監修しているかのどちらかです。
現状、コンテンツを作成している人や監修者が専門性・権威性・信頼性を持たせられるプロフィールの場合は、それを表記する必要があります。
また、コンテンツを作成している人に専門性・権威性・信頼性がない場合は、その道のプロの人に信頼できる情報であるか監修してもらい、その人の情報を明記しましょう。
(3)信頼できる情報であること裏付けする情報を出す
情報が信頼できることを裏付けする情報をきちんと出すことで、コンテンツの信頼性を高めましょう。
具体的に言えば、次のような方法で情報の裏付けをしましょう。
- 国家機関などが保有する公的なデータを引用する
- 事実であることが分かる写真やデータを使う
その情報単体で出すだけではなく、しっかりとその情報元の信頼性が高いことが分かるように明記しましょう。
(4)SLL化(https)を行う
SSLとは、インターネット上でのデータの通信を暗号化する仕組みのことです。
SSL化されたウェブサイトは、URLが「https」から始まり、ブラウザのアドレスバーに鍵マークが入ります。
SSL化をすることで、盗み見や改ざんを防ぐことができます。
SSL化をすることは、E-A-Tを高めるというよりは、信頼性を損ねない為に最低限必要なのでおこなっておきましょう。
(5)定期的にコンテンツをメンテナンスを行う
今信頼できる情報も時間が経てば、古くなってしまい信頼性も落ちてしまいます。
信頼性・権威性のためにも、コンテンツは入れて終わりではなく、定期的に新しく追加したり更新してメンテナンスしましょう。
また、公開日や更新日を表示させることで、情報が新しいということを分かりやすくしておくのも有効です。
(6)SNS・YouTube・Googleマイビジネスも定期的に更新する
ホームページだけではなく、関連づいているSNS・YouTube・Googleマイビジネスなどがあれば、こちらも定期的に更新しておきましょう。
定期的に更新しておくことで、信頼性を高めることができます。
Googleマイビジネスにおいては、口コミを書いてもらったり、口コミに対して真摯な対応をすることも信頼性に繋がります。
まとめ
YMYL領域で検索結果の上位表示させることは、一般ブロガーやアフィリエイターでは難しくなっています。
しっかりとしたサービスを行い、E-A-T(専門性・権威性・信頼性)を出したコンテンツを作ることで、検索に強くなります。
ぜひこの記事を参考に、SEO対策を行ってみてください。
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