Instagram広告で期待できる効果とは?効果測定方法や相性の良い業界について解説
Instagram広告の出稿を検討している企業の運用担当者の中で、自身の業界とInstagram広告は相性が良いのか疑問に思われている方も多いと思います。
そこでこの記事では、Instagram広告で期待できる効果を解説しつつ、どんな業界と相性が良いのかや、具体的な効果測定の方法をご紹介します。
自社の商品をInstagram広告でPRするために出稿を検討している方は、参考にしてみてください。
目次
Instagram広告と他のSNS広告で期待できる効果
Instagram広告の出稿によって期待できる効果を、他のSNS広告と比較して紹介していきます。
Instagram広告
Instagram広告の特徴の一つに、精度の高いターゲティングがあります。
具体的には、以下の項目からターゲティングが可能です。
- ユーザー属性ターゲティング
- インタレストターゲティング
- カスタムオーディエンス
- 類似オーディエンス
特に、ターゲットの興味関心に応じてターゲティングができるため、自社商品と相性の良い見込みユーザーに対するアプローチに優れています。
そのため、他の広告よりも高いクリック率やコンバージョン率が期待できます。
実際に、トラベルジェイピーはコンバージョン最大化を目的にInstagramを活用し、コンバージョン獲得単価65%低下を実現しました。
他のSNS広告
Twitter広告は、リツイートによる拡散性が強みの広告です。
フォロワーだけでなく、リツイートによって不特定多数のTwitterユーザーにリーチができます。
Facebook広告は、Instagramと同様に確度の高いターゲティングが特徴の広告です。
各SNSユーザーの特性上、Instagram広告は20代から30代、Facebook広告は40代から50代向けのターゲティングが効果的です。
TikTok広告は、スマートフォンのフル画面で訴求ができます。
広告の種類によっては、アプリを開くと同時に自社の広告を掲載できるプランもあります。
ただし純広告の場合、広告費用が42万円以上かかるため、費用対効果を検証し、出稿は慎重に検討しましょう。
Instagram広告の効果測定方法
Instagram広告の効果測定は、主に以下の2つの方法があります。
- Facebook広告マネージャ
- Googleアナリティクス
Facebook広告マネージャ
Facebook広告マネージャでは、以下の手順でInstagram広告の効果測定が可能です。
- 広告マネージャにアクセス
- 指標を確認
- カスタマイズにより集中的に確認
まずは広告出稿時と同様に、広告マネージャにアクセスします。
実際に広告を掲載していると、広告マネージャ上で以下の数値を確認できます。
- 広告パフォーマンス指標(リーチ、インプレッション数、配信など)
- エンゲージメント(ページエンゲージメント、「いいね!」、メンション、動画の再生数など)
- コンバージョン(ウェブサイトビュー、ウェブサイトのカートへの追加など)
広告出稿の目的が、自社商品の購買数増加の場合は、コンバージョンが確認すべき指標となります。
また、「列:パフォーマンス」をクリックすると、自由に確認したい指標をカスタマイズできます。
例えば、クリック数が気になる場合は「パフォーマンスとクリック数」を選択すると、通常の確認できる指標に加え、クリック数の数値も把握可能です。
自社で追うべき指標が明確になっている場合は、カスタマイズ機能でより具体的な数値を確認するようにしましょう。
Googleアナリティクス
Googleアナリティクスでも、Instagram広告の効果測定ができます。
具体的には、以下の手順で測定が可能です。
- 広告マネージャにアクセスしキャンペーンを選択
- パラメーターを生成
- 必要な項目を記入
- プレビューの作成
- URLの確認
まずは、広告マネージャにアクセスし、出稿しているキャンペーンを選択して「編集」をクリックします。
次に、一番下までスクロールし、「URLパラメーターを作成」をクリックします。
すると、作成に必要な情報の入力が求められるため、以下の情報を入力します。
- キャンペーンソース:参照元
- キャンペーンメディア:流入経路
- キャンペーン名:選択したキャンペーン名
- キャンペーンコード:URLが同じ広告と区別するために設定
上記を入力すると、URLパラメーターの作成が完了です。
広告にパラメータがついたURLが反映されていれば、全ての作業は完了しており、Googleアナリティクスから効果測定ができます。
注意点として、効果測定を行うには、事前にGoogleアナリティクスの登録が必要です。
また、Google アナリティクスでは、主に以下の要素の分析が可能です。
- ユーザー
- 集客
- 行動
- コンバージョン
そのため、最終的にユーザーがどのページを見て申し込みや購入をしたのかコンバージョンに至るまでの経路を分析できます。
Instagram広告の効果を測る指標
Instagram広告で追うべき指標は、目的によって異なります。
例えば、商品やブランドの認知拡大の場合は、インプレッション数やクリック率になります。
インプレッション数は、広告が表示された回数です。
もしインプレッション数が少ない場合は、広告がクリックされず、リンク先に設定してあるWebサイトに訪問されず、ブランドの認知獲得には繋がりにくくなります。
そのため、例えばターゲティングを確認し、絞りすぎている場合は少し対象を広げ、リーチ数を増やすのが重要です。
参考に、Instagram広告のクリック率の平均を業界ごとにご紹介します。
アパレル業界:1.24%
教育業界:0.73%
美容業界:1.16%
金融業界:0.56%
小売業界:1.59%
また、商品の購入促進を目的としている場合は、確認するべき指標はコンバージョン率になります。
平均的なコンバージョン率は、10%前後となっています。
もし数値が低い場合は、ターゲティングの精度をより深くしたり、クリエイティブを改善したりなど、工夫するべきポイントは複数あります。
そのため、最初に多様な広告パターンで出稿し、ABテスト後に反応の良い広告設定で本格的に広告を運用するのがおすすめです。
例えば、クリエイティブを静止画だけでなく、動画で情報を伝えるパターンのものも検討し、どちらがコンバージョンされやすいか検証してみましょう。
一般的には、動画による訴求の方がコンバージョン率は高いとされています。
ただし、業界や商材によって変化があるため、自社の商材ではどうか検討しましょう。
また、各業界のコンバージョン率の平均は以下の通りです。
アパレル:4.11%
ビューティー:7.10%
教育:13.58%
金融:9.09%
小売り:3.26%
また注意点として、クリック率とコンバージョン率の母数はどちらもクリック数になります。
さらに、コンバージョンの定義は広告主によって設定されるため、発生のし易さはそれぞれ異なります。
そのため、上記で紹介した各業界のクリック率とコンバージョン率は単純に比較はできないことを認識しておきましょう。
Instagram広告で効果の出やすい業界
Instagram広告で効果の出やすい業界は、主に以下の3つの業界です。
- 飲食店業界
- 美容業界
- 観光業界
飲食店業界
飲食店業界は、主に来店数の増加が広告運用の目的となります。
そのため、インプレッション数やクリック数の獲得による認知拡大が目標となるでしょう。
現在は、Instagramで情報収集している20歳前後の世代は全体の82.9%を占めており、検索エンジンを超える利用率となっています。
また、ハッシュタグ検索を使うタイミングとして「行きたいカフェを探すため」と回答したユーザーが56.4%を占める結果になっています。
そのため、Instagramユーザーはおしゃれな映え料理などへの感度が高いため、広告で料理や映える店内の様子を認知させられれば、同時に広告のクリックによる店舗の認知拡大も期待できます。
美容業界(ブランドやメーカー)
美容業界は、ECサイトやECシステムが実装されているホームページを持っているため、コンバージョンを目的にするケースが多いでしょう。
Instagramユーザーは、20代から30代の女性が多く、特に美容やコスメに関する情報を投稿したり、収集するユーザーが多いです。
そのため、例えばコスメブランドはインフルエンサーを起用した広告を積極的に活用しており、新商品のコンバージョンに繋げています。
ユーザー層の特徴から、美容業界はInstagramと相性が良いと言えるでしょう。
観光業界
観光業界の場合、ホテルの宿泊予約などが目的となるでしょう。
宿泊施設のアピールにおいては、写真や動画などのクリエイティブによる訴求が重要になります。
宿泊を検討しているユーザーは、よく下調べをし、後悔のない宿泊にしたいと考えているためです。
そのためInstagram広告では、クリエイティブの力で強く訴求できるカルーセル広告がおすすめです。
カルーセル広告の場合、複数の写真を使用し、施設の内装や料理、温泉などの魅力を伝えられます。
また、実際に宿泊するイメージが湧きやすいように、ストーリーズ広告による動画でのアピールも効果的です。
Instagram広告で効果の出にくい業界
Instagram広告では、以下の業界は効果が出にくいと言えます。
- 金融業界
- 家電業界
- 教育業界
金融業界
金融業界の場合、クレジットカードや口座の開設などが広告の目的となり得ます。
ただし、クレジットカードや口座は頻繁に発行・開設するものではありません。
そのため、美容業界などの日用品であり消耗品を提供している業界と比べると、ユーザーからの反応は見込めない可能性があります。
ただ、「20代限定で発行できるクレジットカード」など、商品の特徴によって適切なターゲティングを行えば、コンバージョンは期待できます。
家電業界
家電業界で大型家電の購入促進が目的の場合、見込める効果は薄いでしょう。
大型家電の場合、実際に店舗へ足を運び、実物を確認してから購入したい人が多いと予想されます。
そのため、新商品の認知獲得など、実際に店頭に足を運んでもらうことを目的とする運用がおすすめです。
ただし、店舗で確認する必要がない消耗品の場合は、ECサイトへ誘導して購入を促進するのは効果的です。
事実、物販系ジャンルでEC化を進めている家電店舗は多くなっています。
参考:令和元年度内外一体の経済成長戦略構築にかかる国際経済調査事業(P55参照)
教育業界
塾や通信教材のような単価の高い教育業界も、直接の成約を目的とした広告運用は、効果が出にくいと予想できます。
塾に通う場合は、一般的に資料や対面での説明を受けてから、実際に通うか検討するでしょう。
その説明がない状態で広告で加入を訴求するのは非効率です。
そのため教育業界の場合は、無料相談会や資料請求を訴求するのがおすすめです。
まとめ
Instagram広告は、詳細なターゲティングとダイナミックなクリエイティブにより、ユーザーに訴求が可能です。
ただし、相性の良い業界と悪い業界があります。
もしInstagram広告を運用していて効果が出ない場合は、運用の目的やクリエイティブ、ターゲティングを見直し、再度少額で掲載し、ABテストを行うのがおすすめです。
また、その際には今回紹介した広告マネージャやGoogleアナリティクスで効果測定を行い、定量的に効果を確認しましょう。