インスタ広告のコンバージョン率(CVR)はどのくらい? 成果につなげるコツ6選

本記事はInstagram広告におけるコンバージョン率(成果率)はどのくらいなのか、コンバージョン率を高めるためにはどうすればいいのかを紹介します。Instagram広告を検討、導入する際の目安にしてみてください。
目次
Instagram広告の平均コンバージョン率は?
広告配信におけるコンバージョン率とは、「配信に対してどのくらいの成果につながったのか」を示す割合です。日本語で「成果率」、アルファベットで「CVR」と記載することもあります。コンバージョン率は「コンバージョン数÷クリック数×100」で求めることが可能です。
Instagram広告における平均コンバージョン率は、9.21%と言われています。
※Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [Data]参照
ただ、上記はあくまでWordStream社の調査での平均値であり、コンバージョン率は業種・業界、商品やサービス、訴求内容、成果地点によって大きく異なる点は注意が必要です。たとえば、成果地点は「購入」「資料請求」「メルマガ登録」「求人応募」など、訴求によってさまざまなパターンが想定されるでしょう。
加えて、広告管理画面上の数値は計測漏れが発生することもよくあり、100%正確とは限りません。実際の購入数や購入金額をウォッチするなど、広告配信の際は管理画面以外のコンバージョン実態もきちんと把握しましょう。
上記を踏まえたうえで、業界別、成果地点別の平均コンバージョン率を一例として紹介します。
業界別のコンバージョン率
WordStream社の調査をもとに、業界別のコンバージョン率を紹介します。
業界 | 平均コンバージョン率 |
アパレル | 4.11% |
自動車 | 5.11% |
BtoB | 10.63% |
美容 | 7.10% |
サービス業 | 9.96% |
教育 | 13.58% |
求人 | 11.73% |
金融・保険 | 9.09% |
フィットネス | 14.29% |
リフォーム | 6.56% |
健康管理 | 11.00% |
産業サービス | 0.71% |
法律系サービス | 5.60% |
不動産 | 10.68% |
小売 | 3.26% |
技術系サービス | 2.31% |
旅行 | 2.82% |
引用:Facebook Ad Benchmarks for YOUR Industry [Data]
本調査においては、フィットネスや教育といった業界のコンバージョン率が際立って高い結果となっています。また、BtoBや求人といった高単価で検討期間を要する訴求も、Instagram広告では高いコンバージョン率を発揮すると考えられます。
なお、本調査ではコンバージョン地点をどこに設定されているかは明らかにされていません。コンバージョン率の高い教育系やBtoB系は比較的コンバージョンしやすい「無料の資料請求」などを、コンバージョン率の低い小売系は「ECサイトでの購入」などを、コンバージョン地点に設定している可能性は考えられます。
加えて、低めのコンバージョン率となっている小売や旅行業界ですが、同社のクリック率調査では、平均以上の数値となっています。クリック率が高ければ、コンバージョン率が低めでもしっかりと成果につながる可能性はあるでしょう。「コンバージョン率が低い業界=効果が出ない業界」と一概に言えるものではありません。
成果地点別のコンバージョン率
バリューエージェントでの配信結果を参考に、成果地点別でのコンバージョン率を紹介します。
成果地点 | 平均コンバージョン率 |
リンクのクリック系(LINEボタンクリック、電話番号クリックなど) | 10.00% |
無料申込系(メルマガ、セミナーなど) | 8.00% |
購入完了系(ECサイトなど) | 3.00~3.50% |
当然ながら、「クリックするだけ」など設定した成果が簡単であればあるほど、平均コンバージョン率は高くなる結果となりました。
メルマガやセミナーといった無料申込系でも高いコンバージョン率が出ているため、Instagram広告でまず自社サイトへ呼び込んでから、以下のような施策に移行するのも有効と考えられます。
- ・来訪ユーザーを対象にリターゲティング広告をおこなう
- ・メルマガやセミナーを目的としてアドレスを登録してもらい、メール配信で継続的なアプローチをおこなう
なお多くの場合、最終的なゴールは「購入完了」や「申込完了」といった地点になるかと思います。クリックや無料施策を仮の成果地点に置いたとしても、その数値だけに踊らされすぎず、「きちんと売上につながっているか」をチェックするようにしましょう。
Instagram広告でコンバージョン率を高めるためのコツ6選

ここまでで紹介したコンバージョン率はあくまで「平均値」でした。ここからは、実際にInstagram広告へ出稿する際、コンバージョン率を高めて売上につなげていくために、押さえておきたい6つのコツを具体的に紹介していきます。
ターゲットの最適化
どんなにコンバージョン率が高くなりやすい業界の訴求であっても、最適なターゲットに配信できなければコンバージョンにつながらない可能性があります。
ターゲットを絞れば絞るほど希少性が高まりクリック単価が高騰しますが、そのぶん狙った対象からのコンバージョンを獲得しやすく(コンバージョン率が高まりやすく)なるでしょう。
Instagram広告やFacebook広告を含む「Meta広告」は、興味関心、地域、子どもの有無、仕事、学歴など、詳細なターゲティングができることが特徴の一つです。そのなかから、自社にとって多すぎず少なすぎない、最適なターゲットボリュームを見つけて配信することが、コンバージョン率アップの近道と言えるでしょう。なお、ターゲットは配信中も変更できますので、配信傾向を踏まえて検証や改善を繰り返していくことが大切です。
配信時間の調整
ターゲット同様に、Instagram広告は配信時間や曜日もカスタマイズすることが可能です。一般的に19~22時ごろはSNS広告配信のゴールデンタイムと言われますが、この時間に限らず、ターゲットの1日の行動をイメージして配信時間を設定しましょう。
たとえば、サラリーマンなら出勤の7~9時、ランチタイムの12~13時にスマホを触りやすいかもしれませんし、主婦(夫)であれば夕方、晩ご飯の準備をする前がゴールデンタイムとなるかもしれません。また、テレビや新聞などのマス広告を特定の曜日に打つ場合は、当日~次の日の配信量を増やしておくと、効果的な可能性があります。
加えて、広告管理画面のAIは年々優秀になってきています。特段設定しなくても、自動で効果的な時間帯を中心に配信してくれる場合もあるため、時間にこだわりがなければ、まずはAIに任せて様子を見てみるのも手でしょう。
ストーリーズ面を活用してみる
Instagram広告には「フィード」と「ストーリーズ」の主に2つの広告面が存在します。コンバージョン率を高めたい場合は、ストーリーズ面を積極的に活用してみましょう。
画像または動画が画面全体に表示されるストーリーズ面は、いわゆる通常のバナー広告にはない、高い画面占有率が特徴です。ダイレクトにユーザーの目に留まりやすく、タップされやすいのはもちろん、商品のビジュアルや世界観を画面いっぱいに伝えることができるため、コンバージョン率が期待できるでしょう。
加えて、広告が配信されたあとは自動で一般ユーザーのストーリーズ投稿に切り替わる仕様になっています。「広告感」が嫌われる傾向にある昨今において、非常に自然で広告感の薄い配信面であることもポイントです。
ハッシュタグを使わない
インスタアカウント運用では定番の「ハッシュタグ(#)」ですが、広告運用の場合は注意が必要です。
ハッシュタグはタップすると、そのハッシュタグが付いている投稿の一覧画面へ遷移します。一方で、広告において誘導したいのは多くの場合、商品やサービスのページです。せっかく広告に興味をもってもらったとしても、ハッシュタグが付いていることによって、本来のページへの誘導ができず、クリック率やコンバージョン率が落ちる可能性があるため、広告でハッシュタグを付けることは非推奨となります(キャンペーンとして必須で付けなければならない場合や、意図的に他ユーザー投稿への回遊を促したい場合を除く)。
ちなみに、ハッシュタグをつけた広告配信自体はNGではありません。しかし、多すぎるとエラーとなるケースもあるため、つける場合にもリスクを考えて活用しましょう。
ランディングページを最適化する
どんなに広告管理画面上でターゲットや配信時間、配信面などを調整したとしても、肝心のランディングページ(広告遷移先のページ)が分かりにくく、使いにくいものでは、コンバージョン率を高めることができません。
特に、クリック率が高いのにコンバージョン率が低い場合は、ランディングページに原因がある可能性が高いため、ユーザー目線で使いやすいように手直しをしてみましょう。
たとえば以下のようなポイントで、ランディングページが最適化できているかチェックしてみてください。
- ・ファーストビュー(最初に見える範囲)で訴求内容がひと目で伝わるようになっているか
- ・数字や口コミなど、具体的で信頼性のある訴求内容になっているか
- ・申込ボタンは目立つ色、目立つ位置に分かりやすく設置されているか
- ・フォームの必須項目は多すぎではないか、入力しやすいか
- ・ユーザーのストレスになってしまうような、読み込み速度の遅いページではないか
ABテストを繰り返す
ここまで紹介した5つのコツは、いずれも広告配信中に調整、検証が可能です。そのWeb広告ならではの特性を活かして、ABテストを繰り返してみましょう。
たとえば以下のような検証パターンが考えられます。
- ・比較的幅広いターゲットVS最小限に絞ったターゲット
- ・配信時間を手動で指定するVS配信時間をAIに任せる
- ・フィード面VSストーリーズ面
- ・静止画VS動画
- ・イラスト系のクリエイティブVS写真を使ったクリエイティブ
当社バリューエージェントのような広告代理店であっても、「必ずこのパターンが勝つ」と断言できるものはありません。企業や訴求によって何が効果的かはさまざま。ABテストを繰り返すことで、自社ならではの勝ちパターンを見つける必要があります。
Instagram広告でコンバージョンにつながった成功事例

バリューエージェントでのInstagram広告事例を2つ紹介します。いずれもInstagram広告だけでなく、複合的にいくつかのWeb施策を実施し、コンバージョンにつながっているものです。事例詳細は各ページよりご確認ください。
アパレルのネット通販
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小顔矯正スクール
もともとはリスティング広告でご相談をいただきました。しかし「小顔矯正スクール」の検索ボリュームが限られること、ご相談前からFacebookページの運用をされており、たくさんのエンゲージメントを獲得していたことから、Facebook広告とInstagram広告を提案し、実施に至ります。
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インスタ広告でコンバージョン率を高めて、効率的に集客しよう
今回はInstagram広告のコンバージョン率の平均値や、コンバージョン率を高めるコツについて紹介しました。
- ・Instagram広告の平均コンバージョン率:9.21%
コンバージョン率を高めるために、絶対の正攻法はなく、配信ターゲットやタイミング、クリエイティブを工夫しながら、PDCAを回して改善していく必要があります。
「自社の訴求でどうやってコンバージョン率を高めればいいか分からない」、「ABテストを細かくやる時間が作れない」という方は、バリューエージェントにご相談ください。Instagram広告はもちろんその他の手法も含め、貴社のコンバージョンと売上につなげるための施策を提案いたします。