2022年|リスティング広告(レスポンシブ検索広告)で上位表示させる方法

2022年|リスティング広告(レスポンシブ検索広告)で上位表示させる方法

「リスティング広告を出稿しているが、なかなか上位に掲載されない」そんな悩みをお持ちではないでしょうか。

リスティング広告に関わる人なら必ずと言って良いほど直面する「掲載順位」の問題について、この記事では「どうしたら上位に表示されるのか」についてお伝えします

リスティング広告の掲載順位が決まる仕組み

Googleリスティング広告の掲載順位はGoogle広告で「品質スコア」と「入札単価」によって決まる「広告ランク」、Yahoo!広告では「広告の品質」と「入札単価」によって決められています。

媒体によって使用する単語に違いはあれど、入札単価と広告の質によって掲載順が左右されるという点は同様です。

この記事では、Google広告に合わせて「品質スコア」「入札単価」という言葉で解説します。

広告ランクで掲載順位が決定する

ユーザーがYahoo!やGoogleで検索を行うと、ユーザーが検索窓に打ち込んだキーワードに関連する広告について、瞬時に広告ランクが計算され、それによってどの広告がどこに掲載されるのかが決まります。

広告ランクが高い広告ほど上位に掲載され、低いと掲載順位は下がってしまいます。

パソコンのWebブラウザで検索する場合、検索結果は何ページにも渡って表示され、広告は検索結果の上部、または下部、または両方、そして2ページ目以降も同様の位置に表示されます。

スマートフォンで検索する場合はスクロールすると自動で読み込まれていくためページ遷移はありませんが、検索結果上部と、スクロールするとオーガニックの検索結果の間にも広告が表示されます。

広告ランクで決まるのはあくまでも「掲載の順番」で、パソコンの場合も「2ページ目の下部」などと位置が決められている訳ではありません。

広告枠はユーザーの検索行動によって最適化されるため、場合によっては上部に広告枠がない場合もあり、あくまでも広告枠の範囲内で、上から順に表示されます。

例えばA社、B社、C社の3社が、全く同じキーワードで広告を出稿している場合、広告の掲載順位の決まり方は下記の通りです。

表:3社の広告ランク

広告順位上限クリック単価品質スコア広告ランク
A社1位200円81600
B社2位250円61500
C社3位300円41200

上記の場合の広告ランクの算出方法は下記の通りです。

広告ランク(=掲載順位):クリック単価 × 品質スコア

A社の広告ランクを算出する場合、広告ランクは下記の式で算出します。

上限クリック単価 200円 × 品質スコア 8 = 1600

各広告ごとに広告ランクが算出され、それによって広告の掲載順位が決定するのです。

品質スコアをあげる重要性

引き続き、上記の「表:3社の広告ランク」をご参照ください。

この場合、広告の掲載順位はA社→B社→C社の順になっていますが、各広告にかけている「上限クリック単価」は「C社→B社→A社」の順となっています。

つまりC社は、3社の中で最も高いクリック単価を設定しているにもかかわらず、広告の掲載順位が低くなってしまっているのです。

逆にA社は、広告の上限クリック単価は競合2社より低く設定しているものの、高い品質スコアを出したことで広告掲載順位1位を獲得しています。

このように広告ランクは「上限クリック単価」と「品質スコア」の掛け合わせで算出されるため、どちらの指標も重要となります。

予算に余裕があれば上限クリック単価を高めに設定することも可能ですが、いくら単価を高くしても広告自体の質が悪ければ、掲載順位を引き上げるのは難しいのです。

参考:Google 広告ランク

リスティング広告で上位表示させるには

ここまでリスティング広告の掲載順位を司る要素について紹介しました。

ここからはこれから出稿するリスティング広告を上位に掲載するために、また既に出稿済みのリスティング広告の掲載順位を改善するために具体的にどうすればいいのかについて、具体的な方法をご紹介します。

入札単価を見直す

入札単価を見直す余裕がある場合、最も簡単に広告ランクを引き上げる方法は「入札単価を引き上げる」ことです。

「表:3社の広告ランク」内、B社の場合、クリック単価を250円から285円まで引き上げると、広告ランクは下記の通りとなり、広告掲載順位1位に躍り出ることになります。

A社:上限クリック単価 200円 × 品質スコア 8 = 1600

B社:上限クリック単価 285円 × 品質スコア 6 = 1710

予算に余裕があり、手っ取り早く掲載順位をあげたい場合は「単価を少しずつ引き上げることで、掲載順位に変化が出るかを確認する」という方法が有効です。

品質スコアを改善する

続いて、品質スコアを改善することで広告掲載順位をあげる方法についてご紹介します。

品質スコアとは、「広告の質」を数値化して1〜10のスコアで表示したものです。主に広告とランディングページで判断され、広告をみるユーザーにとって「その広告がどの程度魅力的で役立つのか」を示しています。

品質スコアの算出方法

品質スコアは「推定クリック率(推定 CTR)」「広告の関連性」「ランディングページの利便性」の3要素によって決まります。

  • 推定クリック率(推定 CTR):広告が表示された場合にどの程度クリックされるのかを示す予測値
  • 広告の関連性:ユーザーの検索の意図と広告の内容の一致度
  • ランディングページの利便性:ランディングページと、ユーザーの検索意図の一致度。(ランディングページがどの程度ユーザーにとって役立つか)

それぞれの要素は明確に数値化されませんが「平均より上」、「平均的」、「平均より下」の3つのステータスで表示されます。

この3つの要素を改善することにより、品質スコア全体の底上げを計りましょう。

キーワードと広告の関連性を見直す

「広告の関連性」が「平均的」または「平均より下」とされている場合、広告の関連性については改善の余地がある状況です。

具体的な改善方法
  • 広告見出し、広告文の表現に、ユーザーが検索キーワードとして実際に使いそうなキーワードを盛り込む

    例)検索キーワード「リスティング広告 上位表示」を狙う場合、関連ワードとして表示されている「掲載順位 決まり方」や「検索上位」などを見出しに盛り込む

    検索結果表示例

  • 同じ広告で対応できないキーワードは広告グループから除外する

    検索ワードと関連度の低いキーワードが広告グループ内に入っていると、広告の関連性が低いと判断されることに繋がります。

    特にサイトのURLから自動で関連キーワードを取得すると、実は関係ないキーワードが紛れ込んでしまうことがあるため、その場合は手動で除外する必要があります。

    日焼け対策グッズの訴求を行う広告グループの中で関連キーワードを取得した時、「日焼け対策、日焼け止め、日傘」などのキーワードの中に「雨傘」というキーワードが紛れていたとします。

    その場合、日傘と雨傘はある意味関連した言葉ですが、「日除け対策」の観点から考えると雨傘は関連度の低いキーワードということになります。

    この場合、雨傘はキーワードから除外するのが正解です。

  • キーワードの検索意図を細分化して、ターゲットごとに広告グループをつくる

    「留学」というキーワードで検索してくるユーザーは、短期的な「語学留学」を想定している場合と、正式に海外の学校に入学する「正規留学」を想定して検索している場合が想定されます。

    「正規留学」を想定している人に「短期でもしっかり身につく語学力」の見出しで語学留学先斡旋の広告を表示しても、それは「広告と検索意図にずれがある」と感じられることでしょう。

    そのため一口に「留学」関連のワードを指定するのではなく、「正規留学」と「語学留学」で広告グループを分けて指定するべきなのです。

クリック率の改善を図る

「想定クリック率」が「平均的」または「平均より下」とされている場合、その広告は「クリックされにくいだろう」と判断されている可能性があります。

具体的な改善方法
  • 広告文を変更し、ターゲットユーザー層への訴求力を高める

    ユーザーが「広告をクリックすることで自分にメリットがある」と認識できるよう、行動を促すフレーズを広告文に取り入れましょう。

    無料で配布しているサンプルがあるなら「今すぐ無料でサンプルを入手」と見出しに記載する、割引キャンペーンをやっているなら「今だけキャンペーン実施中」などを入れておくことで人を惹きつけやすくなります。

  • 商品やサービスの独自の強みを推す

    その商品の強みはなんでしょうか。ユーザーには、競合他社の商品ではなく、あなたの商品に興味を持ってもらう必要があります。

    他と比較して値段が安いのか、高品質なのか、またはデザイン性に秀でているのかなど、競合製品との差は何かを明確にすることで興味を持たれやすくなります。

    こちらのリスティング広告では、「青汁は美味しくない」という固定観念と対照的な「美味しさ」「飲みやすさ」を強調しています。

    リスティング広告表示例

    © キューサイ株式会社

  • 広告文を具体的にする

    広告文に具体的な数字を入れることで、広告文言に信用性を持たせることができます。

    例えば既に長いこと販売されている製品の場合、広告文に「30年の実績と信頼」と入れておく、即日発送や無料配送の対応をしているならその旨を広告にも記載しておく、などの対応が考えられます。

    下記のリスティング広告では、「日本で一番売れている青汁」「累計25億杯」など、具体的な数値を示すことで、多くのユーザーに愛されている商品であることをアピールしています。

    検索結果表示例

    © 2022 Asahi ryokuken Inc.

ランディングページの改善を図る

ランディング ページの利便性が「平均的」または「平均より下」とされている場合、そのランディングページは果たしてユーザーにとってベストなランディングページなのか、再考の余地がありそうです。

具体的な改善方法
  • ユーザーが求める情報をランディングページで提供する

    ランディングページは、広告で商品に興味を持ったユーザーに「その商品を購入するべき根拠を提示するページ」です。

    ユーザーが安心して購入を決断するために必要な情報が全て記載されているかを確認しましょう。

    例えば料金や支払い方法、商品のディティール、配送についての情報などが挙げられます。

    また返品についての情報や、定期購入できる場合の解約に関する情報などを明確に記載しておくことで「消費者の立場に立って販売している」イメージを与え、信頼に繋がることがあります。

    どの情報を記載する必要があり、どの情報が余計なのかを検討しましょう。

  • 広告とランディングページの一貫性を高める

    広告の中身とランディングページの内容に齟齬があると、広告を見て期待したユーザーがすぐにランディングページを離脱することになりかねません。

    ランディングページはなるべく使い回さず、広告に対して適切な内容で用意するようにしましょう。

    また内容だけに限らず、デザインにも広告とランディングページで統一感を持たせるのがおすすめです。

    ポップで明るい商品をイメージしてランディングページに遷移したら、ランディングページがとてもシックなデザインだった場合、ユーザーの期待を裏切ることになります。

    「この広告を見てクリックしたユーザーは何を望んでいるのか」を常に意識してランディングページを用意しましょう。

    「指輪の広告画像を見てクリックしたユーザーに対して表示するランディングページ」なのに、ネックレスについての情報が多く掲載されていて指輪は関連商品扱い、となると、広告を見てランディングページに入ったユーザーは違和感を感じるでしょう。

  • ランディングページ(LP)、ウェブサイトの利便性をあげる

    いくら内容の良いランディングページを用意していても、そもそもページが重すぎて読み込みに時間がかかってしまうと、ページが見られる前にウィンドウが閉じられてしまうかもしれません。

    またランディングページやウェブサイトがモバイルに最適化された状態でパソコンから広告をクリックすると、画面表示が崩れた状態でユーザーに表示されることがあります。

    どのデバイスからアクセスされても問題ない作りになっているか、また読み込み速度に問題がないかは確認しておくようにしましょう。

    ランディングページ(LP)にヒートマップを導入すると、どこのセクションがよく見られていてどこで離脱されているのかなどが調査できるので、どこを改善したら良いかわからない場合はぜひヒートマップを使うことをおすすめします。

参考:広告ランクについて

参考:品質スコアについて

参考:品質スコアを使って広告のパフォーマンスを高める5つの方法

関連記事:リスティング広告の仕組みと費用相場|導入前に知っておくべき基礎知識を紹介

その他の要素

品質スコアは大きく「推定クリック率(推定 CTR)」「広告の関連性」「ランディング ページの利便性」で構成されますが、「広告表示オプション」も品質スコアに影響を及ぼします。

広告表示オプションとは、サイト内の特定のページへのリンクや電話番号など、ユーザーに便利な情報をオプションとして広告に追加する仕組みのことです。

品質スコアは必ずしも広告の掲載順位に直接影響を与える要素ではありませんが、広告の品質評価に影響する要素とされています。

参考:品質スコアについて

▼広告表示オプションの表示のされ方

広告表示オプションの表示例

© 2022 Asahi ryokuken Inc.

見出し、広告文以外でユーザーに届けたい情報がある場合は、ぜひこの仕組みを活用しましょう。

リスティング広告を上位表示させる必要はあるのか

ここまでリスティング広告を上位に表示させる方法について紹介しました。

しかし広告出稿者として最終的なゴールは、「上位表示」ではなく「広告クリック率アップ」ないし「コンバージョン数アップ」であるはずです。

ゴールに到達するために、広告の上位表示は必ずしも必要なのでしょうか。

上位表示させるにはコストがかかる

品質スコアの高い広告主が入札価格を吊り上げてくると、どれだけ広告の質をあげても、こちらも同じように引き上げないと上位表示は難しくなります。

上位表示させるためには品質スコアを高く維持すると同時に、競合と同水準またはそれ以上の入札価格とする必要があります。

上位表示させる必要があるとは限らない

リスティング広告を配信する際、大半の広告主は掲載順位一位を目指しますが、広告効果を出すために必ずしも一位を目指す必要はないと言えます。

購買意欲の高いユーザーほど、掲載位置が低いサイトまで読み込み比較検討して購入する場合が多く、掲載順位によってあまりCTR、購入数に差が出ない場合もあるのです。

特にユーザーの検索目的となっている悩みの深刻度が深い場合、より掲載順位の低いサイトまで見られる可能性が高くなります。

例えば、体調不良で病院を探している場合、いくら検索トップに出てきたからといって「他のサイトを全く確認せずに検索トップのクリニックを受診する」とは考えにくいですよね。

多くのユーザーは上位少なくとも数サイトを確認し、掲載されている病院の中から最も自分にとって良さそうな病院を見繕って予約をとるはずです。

医療脱毛やエステなど、高額なサービスの場合も同じように多くのサイトが閲覧される傾向にあります。

逆に安価なものや、特に質の高さを求められない商品、サービスの場合は掲載順位の高いサイトの方がアクセスを集めやすくなる傾向にあります。

プロモーションしたい対象の商品やサービスが予算と目標に応じて、どこまで上位表示を目指すのかを検討し、必ずしも上位、一位を目指すのではなく「どこまで上の方に掲載されれば目標とする結果を得られるのか」を軸に目標を設定しましょう。

まとめ

リスティング広告を上位に表示させる方法についてご紹介しました。

リスティング広告の掲載順位は、ユーザーが広告に関連するキーワードで検索するたびに再計算されて入れ替わるため、一度出稿した広告も改善を重ねることで掲載順位をあげることが可能です。

また、競合の状況によって左右される流動的なものなので、常に広告の品質をあげるために改善を重ねることはもちろん、状況によって入札単価も調整することで、無駄な広告費を抑えて効率よく広告効果を伸長させることができます。

今の状況に満足せず、常に改善を目指して調整を試みることをおすすめします。

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