越境ECの戦略|価値のマトリクスによる立て方の違い

越境ECの戦略の立て方

  • 越境ECを行いたいと思い、やってみたけどうまくいかない
  • 商品はいいけど、どうやって伝えたらいいのかわからない

そんな悩みを持つ人のために、YouTubeで世界へボカンの徳田社長に解説していただいた「越境ECの戦略の立て方」を記事にしました。

 

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商品によって売る戦略は変わる

まず、最初に言えることとして、どんないい商品であっても越境ECを出したらすぐに売れるというわけではありません。

商品によって、戦略を立てて、価値を伝えていく必要があります。

 

そこで今回は、どんな商品ならどういう戦略が必要かという話を価値のマトリクスというフレームワークを使って解説します。

価値のマトリクスで商品を分類分けする

価値のマトリクスは、縦軸を海外で認知されているもの、されていないものに分け、横軸を情緒的な価値なのか機能的な価値なのかに分けたフレームです。

それぞれの商品の例として、以下のようなものが挙げられます。

価値のマトリクス

評判価値

認知されていて、情緒的
例:高級ブランドの時計、バッグなど

実利価値

認知されていて、機能的

例:TOYOTAの車、家電製品など

共感価値

認知されていないが、情緒的

例:D2Cブランドなど

保証価値

認知はされていないが、機能的

例:耐寒-30度のジャケットなど

 

認知がある場合は、自社を選んでもらう工夫が必要

評判価値や実利価値の商品は、すでに認知があるため、売りやすいのでは?と思われる方もいらっしゃるかもしれません。

しかし、すでに認知がある商品は競合が多いため、競合の中から自社を選んでもらう理由が必要です。

 

実利価値の中古車販売の場合の例

例えば、タンザニアで中古車を売る企業Aの場合、商品以外での付加価値をつけることでビジネスを成功させました。

タンザニアで車を売るときは、港に車を送りますが、隣国のザンビアの人が買いに行った場合はタンザニアまで1000キロほどかけて取りに行かないといけないのが一般的でした。

そこでA社はザンビアまで運ぶサービスを始めました。

中古車というのは他社にもよくある実利価値の商品ですが、輸送という面で他社と差別化し、選ばれる中古車販売店となりました。

 

共感価値の場合は、共感してくれる人を増やす工夫が必要

価値のマトリクスの4つの種類の中でも、売るのが難しいと考えられるのが、認知もなく、情緒的な価値がある共感価値です。

共感価値の場合は、ただ商品の写真と値段を書いて売っているだけでは、その価値に共感してもらえる機会が少なく、買ってもらえないということが考えられます。

そこで、共感価値では共感してもらえるようなコンテンツ作りが必須となります。

 

SNSでバズった事例(パンプシェード)

パンプシェード

引用:https://yukikomorita.com/

こちらは、Yukiko Moritaさんが作った、本物のパンからできたインテリアライトのPumpshade(パンプシェード)という商品です。

 

パンは食べて美味しいだけでなく、人をあたたかい気持ちにさせる力を持っています。

そんなパンのやさしい魅力と、あたたかな光が一つになった全く新しいインテリアライト。

世界にたったひとつ、パンの美味しい明かりが、あなたを優しく照らします。

Creemaより

 

こちらのアイテムはニューヨークに住むインフルエンサーの部屋におくことで、「そのアイテム、おしゃれだけどどこで買ったの?」と話題になり、越境ECを成功させました。

商品の背景を伝えて成功した事例(サムライアロハ)

サムライアロハ

中国のことわざには、「ツルは千年生き、カメは一万年生きる」と書かれています。
それらを組み合わせて、長寿を象徴する鶴亀(鶴と亀)のモチーフを作ることがよくあります。

 

こちらは着物をリメイクしたアロハシャツを売っているサムライアロハの事例です。

サムライアロハではただ和風のシャツを売るだけではなく、その紋様(着物の模様のこと)の意味を伝えることで成功しました。

 

そもそも着物をリメイクしたアロハシャツが欲しいと考える人は、日本の文化に興味のある人です。その人たちに着物の紋様の背景を知ってもらうことで共感し、ファンになってもらおうと考えたのです。

その結果、例えば長寿を意味する鶴亀なら年配の人へのプレゼントにピッタリ、というようにギフトに選ばれるようになりました。

買ってもらえる理由を考え、それを伝えることが重要

日本には多くの素晴らしい商品・サービスがありますが、ただ今あるものを売るだけでは海外の人に買ってもらうことは難しいです。

 

買ってくれる人はどんなことを考えているのか、商品のどんな部分に共感して購入してくれているのかというのを知る必要があります。

 

その際には、実際に買ってもらった顧客に依頼して、なぜその商品をこの会社で買ってくれたのかということをヒアリングするのも一つの方法です。しかし、実際は顧客自身はなぜそれを購入したのか言語化できないことも多いです。

その場合は、自社商品が売れる理由を先回りして考え、伝えて、その反応を見ながら成果を出していくことが重要です。

 

ぜひ、自社の商品が価値のマトリクスのどこに位置するのかを考え、戦略を立ててみましょう。

越境ECについてもっと詳しく知りたい方は、世界へボカンの徳田社長著書の「はじめての越境EC・海外Webマーケティング」もおすすめです。

 

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