中小企業がSNS運用を行ってわかった8つのメリットと運用ポイント
今や中小企業がTwitterやFacebookなどといったSNSを活用することは、珍しくなくなっています。
とはいえ、企業アカウントを作ったものの、なかなか成果を出せないまま運用を止めてしまっている人も少なくないでしょう。
弊社は、SEOやリスティング広告などのWebマーケティング支援を行っている20人規模の中小企業で、定期的にTwitter/Facebook/YouTubeの3つのSNSを運用しています。
(TikTok・Instagramもアカウントはありますが、今は動かしておらず、LINEも定期的に配信はしていますが新規友達を募集していない状態です)
SNS専門のスタッフがいるのではなく、兼任で行っており、フォロワーや登録者数は以下のようになっています。
SNS | フォロワー・登録者数(2022年1月時点) |
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フォロワー:1,467名 一か月の平均インプレッション(見られた数):27,500回 | |
フォロワー:734名 一週間の投稿のリーチ(見た人・推定値):5,191名 一週間のエンゲージメント(クリックなど反応した人):230名 | |
登録者:722名 1か月の視聴回数:1,400~2,000回程度 |
そんな中小企業が定期的にSNS運用を行って分かったメリットと運用のポイントをご紹介します。
最後には、SNSの選び方もご紹介するので、これからどのSNSを始めたらいいのか分からない人もぜひ参考にしてみてください。
中小企業がSNS運用を実際に行って分かった8つのメリット
弊社がSNSを行って分かったメリットは以下の通りです。
- 運用だけなら低予算で宣伝を行うことができる
- 定期的に運用することで思い出してもらいやすくなる
- 知り合いからの問い合わせが増えた
- SNS(YouTube)を見た人は商談からの契約率が高かった
- 採用では、企業のことを理解している人からの応募が増えた
- ブログや動画の露出起点になった
- セミナーなどの申し込みがあった
運用だけなら低予算で宣伝を行うことができる
SNS運用は誰でも無料で始められるというのが大きなポイントです。社員が運用する場合は、その人の人件費のみで宣伝を行うことができます。
弊社のSNS運用の場合だと、そこまで更新頻度が高くないにもかかわらず、1か月に約50,000回程度、見てもらえているということが分かります。
SNS | 投稿を見られた数 |
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一か月の平均インプレッション(見られた数):27,500回 ツイート数:1か月に約15~30回程度 | |
一週間の投稿のリーチ(見た人・推定値):5,191名 投稿数:1か月に1か月に約15~30回程度 | |
1か月の視聴回数:1,400~2,000回程度 更新数:1か月に4~8本程度 | |
合計 | 1か月 約50,000回見られている |
また、(YouTubeを除く)SNS投稿は一回の投稿にかかる時間も短いため、人件費も比較的少なく運用が可能です。
YouTubeも編集が少なくて済むような動画にしたり、安い編集業者を使うことで、コストを抑えることが可能です。
ちなみに、SNSは無料でできる運用の他に、SNSのタイムライン内に広告を出す方法(SNS広告)でも宣伝が可能です。特にFacebook広告では、細かなターゲティングができるため、自社の顧客になりえる人に絞って広告を出すことができます。
広告費はかかりますが、より早く成果を出したいという方は、SNS広告もおすすめです。
定期的に運用することで思い出してもらいやすくなる
定期的にSNSを運用して、フォロワーのタイムラインに現れることで、思い出してもらいやすくするというメリットもあります。
一度商品・サービスを購入したことのある人や、今すぐ購入するわけではないけどいつか購入する潜在層に向けて、定期的に発信することで、「SEOといえば、バリューエージェント」などというように純粋想起してもらいやすくなります。
知り合いからの問い合わせが増えた
弊社ではYouTubeやブログを更新するたびにTwitter・Facebookで更新を知らせる投稿をしてきました。
そして、社員や代表が個人アカウントでその投稿をシェアすることによって、社員・代表の知り合いにアプローチができました。
特に、弊社代表は同じく会社の経営者の知り合いが多くいるため、Facebook内のメッセンジャーから「こういう相談したいんだけど可能ですか?」などといった問い合わせが増えました。
SNS(YouTube)を見た人は商談からの契約率が高かった
弊社のYouTube運用を始めてから、「YouTubeを見て問い合わせしました」とおっしゃって問い合わせて来ていただいたお客様は、契約率が非常に高かったです。
事前にYouTubeを見ていただくことで、
- 仕事に対する考え方などを理解していただいた
- 動画を見て、他社と比較することなく選んでいただいた
- 商談する際に見ず知らずの人ではなく、YouTubeで見たことのある人なので信頼感が増していた
この3点が要因で、契約率が非常に高くなったと考えられます。
採用では、SNSを見てくれた人は企業理解が深かった
採用面では、SNSを見て面接に来ていただいた方は、弊社の仕事内容やあり方を理解していました。
実際に、弊社のことをTwitterで知って採用になったメンバーもいます。
公式SNSはもちろんのこと、採用希望者は、社員・代表の個人アカウントも見ている可能性が高いです。自社の雰囲気や考え、仕事内容を発信することで、採用希望者の人とのマッチング率が高くなります。
ブログや動画の露出起点になった
先述の通り、弊社ではブログとYouTube動画を定期的に更新・配信しています。
ブログは検索エンジン検索結果から、YouTubeはYouTube内の検索やおすすめ動画からも見られますが、SNSを使って露出起点を増やすことで、見られる数を増やしています。
実際、YouTubeの場合見られたうち、15%程度はSNSなどの外部からのリンクからのアクセスで見られていることが分かっています。
ブログを検索エンジンの上位に表示させたり、動画をYouTubeの検索上位に表示させたりするためにも、まずは人に見られることが重要です。
SEO対策にもSNS運用が重要であることはこちらの動画でも解説しています。
ブログやYouTubeをやっているのであれば、必ずSNSで発信しましょう。
セミナーなどの申し込みが定期的にある
弊社は定期的にセミナーやトークセッションといったイベントを行っていますが、SNS経由での申し込みもあります。
SNSでフォローしてくれている人は、少なからずそのアカウントが発信する情報に興味関心がある人です。ですので、イベント開催をお知らせすれば、参加してくれる率も比較的高いと考えられます。
特に新型コロナウイルス感染拡大の影響で、セミナーをオフラインからオンライン(ウェビナー)に変えたことでセミナー申し込みのハードルも低くなりました。
一度イベントに参加してもらえれば、見込み顧客との繋がりがより一層濃くなり、サービス申し込み・商品購入へのハードルも低くなるでしょう。
セミナーなどのイベントを開催している人も、必ずSNSで発信することをおすすめします。
中小企業がSNS運用で成果を出すために押さえるポイント
ここまでで8つのメリットを紹介しました。
ただし、中小企業がSNSを始めるのであれば、闇雲にスタートさせるのではなく、以下のポイントを押さえておきましょう。
- SNS運用の目的を明確にしておく
- 担当者を決めて定期的に更新を行う
- 拡散するためのコンテンツを作る
- 代表や社員が運用に協力する
- 売上に繋がるまでには時間がかかることを理解しておく
SNS運用の目的を明確にしておく
「TikTokが流行っているから」などといったトレンドや思い付きでWeb施策をする人は少なくありません。
しかし、どのような施策であっても目的が明確でなければ、方向性が決まらず、ただなんとなく運用してみても成果が出ずに終わってしまう、ということになりかねません。
採用のため・認知拡大のため・契約率アップのためなど、メインとして何を目的とするのかを明確にして、その目的を達成するための運用を行いましょう。
担当者を決めて定期的に更新を行う
SNS運用は誰でもできますが、だからこそ担当者を決めておかないと、誰も責任をもって運用しない状態になりかねません。
担当者を決めて、どのタイミング(何曜日の何時)に更新を行うのかを決めて、社内でそれができたのかをチェックする体制を整えておきましょう。
そうすることで、責任者不在でSNSが放置されてしまったり、担当者の他の仕事が忙しくなってSNSの更新が止まってしまったりといった事態を避けられます。
拡散するためのコンテンツを作る
SNS運用といっても何を伝えたらいいのかわからない、という人も多いかもしれません。SNSでネタがない場合は、そのネタから作り始めましょう。
例えば、弊社では「中小企業の社長やWeb担当者に向けた、Webマーケティングの情報」のコンテンツをブログとYouTubeで作って、SNSで拡散しています。
コンテンツは、自社の見込み顧客はどんなことに悩んでいて、何を知りたいのか?をもとに、それに対する親切・丁寧な回答を作るとよいでしょう。
企業ブログのネタの考え方・書き方は、下の記事でも紹介していますので、ぜひご覧ください。
企業ブログの書き方|集客に繋がるネタとライティング手順を解説
代表や社員が運用に協力する
SNS運用自体は担当者が行いますが、中小企業をSNSで盛り上げていくためには、代表と社員の協力が不可欠です。
実際に弊社のSNS運用でも、社員・代表の個人アカウントによる拡散によって効果を大きくしていると考えられます。
特に、見込み顧客の知り合いが多い代表や社員には、ぜひ協力してもらって、SNSの拡散力を高めましょう。
売上に繋がるまでには時間がかかることを理解しておく
業種にもよりますが、SNSは情報収集や趣味のために利用している人が多く、フォローやいいねをしてくれた人が、すぐに購入に至ってくれるわけではありません。
また、フォローや登録者数を増やすのにも時間がかかります。
このことを担当者や責任者が理解していないと、モチベーションが下がってしまい、成果にならないままやめてしまうということになります。
時間はかかるものの、日々積み上げていったコンテンツは財産となります。まずは、1年程度続けてみることを目標にしてみてもいいでしょう。
どのSNSを使うべき?各SNSの特徴
中小企業がSNSを行うメリットが分かったところで、どのSNSから始めたらいいのかわからない人も多いでしょう。
中小企業がSNSを運用するのであれば、顧客になりえるターゲットが使っているSNSを選ぶのが基本です。
今、よく使われているSNS6個について特徴をまとめてみました。
BtoBであればFacebook、女性向きのトレンドが重要視される商材であればInstagramといったように、商材やターゲットに合わせてSNSを選びましょう。
まとめ
中小企業である弊社が実際にSNS運用した体験をもとに、メリット・ポイントをお伝えしました。SNSは無料で多くの人たちに自社のことを宣伝できるツールです。
今や中小企業がSNSでバズって有名になるということも珍しくはありません。
ぜひ、こまめに運用して、自社の宣伝を行いましょう。
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