GA4(Googleアナリティクス 4)とは?歴史や仕組み、特徴を解説
Webサイト管理者やWebマーケターであれば、GA4というツールの名前を耳にしたことがあると思います。
しかし、何ができるツールなのか具体的なことが分からないのではないでしょうか?
GA4(Googleアナリティクス 4)は、Googleが提供する無料のサイト解析ツールです。
本記事では、GA4(Googleアナリティクス 4)の概要から歴史、仕組み、特徴についてご紹介します。
なお、こちらの記事は旧Googleアナリティクス(ユニバーサルアナリティクス)ではなく、2023年7月1日から移行されたGA4(Googleアナリティクス 4)に関する説明です。
GA4と旧Googleアナリティクス(UA)の違いに関しては、下記の記事を御覧ください。
GA4と旧ユニバーサルアナリティクスの違いと基本的な使い方
目次
GA4(Googleアナリティクス 4)とは
GA4(Googleアナリティクス 4)とは、Googleが提供するWebサイト・アプリケーション解析ツールです。
Webサイトやアプリケーションを解析する上で欠かせないツールとして、多くのWebサイト管理者やWebマーケターに愛用されています。
GA4はGoogleが無料で提供しているツールなので、どれだけ利用しても費用はかかりません。
事前に導入・設定しておくことで、いつでも簡単にサイト運営をする上での必須データを測定できます。
GA4(Googleアナリティクス 4)の歴史
GA4(Googleアナリティクス 4)の歴史は、GoogleがUrchin Software Corporation が開発したアクセス解析ツール「Urchin」を買収したことから始まります。
Googleは「Urchin」を改良し、第1世代のGoogleアナリティクスとして2005年にリリースしました。
続いて、2007年に第2世代が、2012年に第3世代がリリースされています。
Googleアナリティクスの最新バージョンであるGA4(Googleアナリティクス 4)がリリースされたのは、2020年10月です。
GA4(Googleアナリティクス 4)の仕組み
GA4(Googleアナリティクス 4)は、クラウド上にあるGA4サーバーへログインして利用する仕組みです。
自社サーバーやパソコンにGA4をインストールする必要はなく、インターネット環境があればどこからでも利用できます。
また、GA4で得られる情報は、GA4がサイトに設置された計測タグを読み取り、GA4サーバーに蓄積され、ユーザーの画面に表示される仕組みです。
サイトに計測タグが設置されていなければ、GA4にログインしても解析に必要なデータは得られません。
サイトに計測タグを設置するためにはサイトの管理者権限が必要となるため、GA4で解析できるのは自社が管理するサイトだけとなります。
原則として、第三者が管理するサイトをGA4で解析することはできません。
GA4(Googleアナリティクス 4)の特徴
サイト解析ツールとしてのGA4(Googleアナリティクス 4)の特徴をご紹介します。
サイト内での行動を追跡できる(セッションデータ)
GA4では、サイトを訪れた後にユーザーが行った以下のようなアクションを数値で計測できます。
- ユーザーが最初に訪れたページはどこか
- ユーザーがサイト内で閲覧したページはどれか
- ユーザーがサイト内に滞在していた時間はどのくらいなのか
- ユーザーがどこから自サイトへ訪問したか
- ユーザーがどのような操作(スクロール、リンクのクリックなど)をしたか
このデータにより、ウェブサイトの導線改善やページやコンテンツの修正、広告運用の改善を行うことができます。
サイトに訪れた人がどんな人かわかる(ユーザーデータ)
サイトに訪問してくれたユーザーの場所や言語、デバイス(スマホ/PC/タブレット)、ブラウザ、画面サイズなどを見ることができます。一部のユーザに関しては、年齢、性別、興味・関心などの確認も可能です。
また、初めて訪問してくれたユーザーなのか、何度も来てくれているリピーターなのか、リピートしてくれている回数なども把握できます。このユーザーの判断は、デバイスやブラウザが違っても同じ人であるという判断が可能になっています。(ただしすべて判定できてるとは限りません)
このデータにより、一人あたりどれくらいサイトに貢献してくれているのか(ライフタイムバリュー)、コンバージョンする日より以前にどのページを見ているのかなどを確認することができます。
データ探索を利用して自由度の高い分析ができる
GA4には、あらかじめ用意されたレポート以外に、自分で自由にディメンションや指標を組み合わせ分析ができる「データ探索」機能があります。ドラッグアンドドロップで項目を入れ替えるとすぐに反映されますので、サイト分析の仮説と検証が簡単に行えます。
標準のレポートにはない経路分析、ファネル分析、コホートデータなど専用の表現手法が用意されています。探索ならではの高度な分析が可能です。
また、セグメント機能を利用すれば、ユーザーやセッションをグループ化して比較することが可能です。これにより、コンバージョンしたユーザーとしていないユーザーで見ているページの違いを確認可能です。
機械学習の導入によってユーザーの行動を予測できる
GA4では、実際にユーザーが行った行動を数値として計測できるだけでなく、将来どのような行動を取る可能性があるかを予測することも可能です。(ECサイト限定の機能)
具体的には、以下の3つの予測指標が用意されています。
- 購入の可能性:今後7日間以内に特定のキーイベントが記録される可能性
- 離脱の可能性:今後7日以内に操作を行わない可能性
- 予測収益:今後 28 日間に達成する全購入キーイベントによって得られる総収益の予測
第三者と共有できる
GA4の権限を第三者に付与することで、外部のマーケターやライターなどとGA4のデータを共有できます。
GA4の権限は以下の6種類です。
- 管理者
- 編集者
- マーケティング担当者
- アナリスト
- 閲覧者
- なし
共有する目的に応じて、権限を割り当てることができます。例えば、「閲覧者」であれば、データを見ることだけしかできませんので、間違って設定を変えてしまうような不安がなくなります。
GA4の権限付与方法と注意点に関しては、下記の記事を御覧ください。
GA4の権限付与方法と注意点【便利に使い分け】
Googleサーチコンソールと連携ができる
GA4とGoogleサーチコンソールを連携させることで、GA4でもGoogleオーガニック検索レポートとGoogle のオーガニック検索クエリの2つのレポートが確認できるようになります。
この機能で、SearchConsoleの画面を開かずともGA4上で検索クエリ等を見ることができます。
GA4とサーチコンソールの連携方法に関しては、下記の記事を御覧ください。
GA4とサーチコンソールの連携方法と活用ポイント
BigQueryへのデータエクスポート機能が標準搭載
GA4には、BigQueryへのデータエクスポート機能が標準搭載されています。
BigQueryとは、Google Cloud Platformで提供されているGoogleのクラウド側データベースです。GA4とBigQueryを連動させることで、SQL分を書いてより精密な解析が行えるようになります。