【初心者向け】Facebook広告「コンバージョン」の定義・メリットとは?効果が出ないときの3つの改善ポイント

【初心者向け】Facebook広告「コンバージョン」の定義・メリットとは?効果が出ないときの3つの改善ポイント

ゼロからFacebook広告を始めるとき、まず初心者が躓いてしまうポイントに「コンバージョン」というカタカナ用語があるのではないでしょうか。

コンバージョン、つまり「成果」をFacebook広告で計測することは可能ですが、
「自社ページのフォーム入力件数を見れば把握できるのでは?」
「来店人数を直接数えればわかるだろう」
「わざわざ設定するのは面倒」
と、考える担当者もいるかもしれません。

しかし実は、Facebook広告でコンバージョンを測ることによって、「成果が測れる」以上のメリットが生まれることを知っていましたか?

本記事では、そもそものコンバージョンの意味や考え方、メリットに加えて、成果につながらないときに覚えておきたい3つの改善ポイントを紹介します。

Facebook広告のコンバージョンをこれから計測する場合のみならず、現状からさらなる改善を行いたい場合も、ぜひご確認ください。

Facebook広告の「コンバージョン」とは

まず、Facebook広告のコンバージョンの定義や考え方、そもそもコンバージョンが計測される仕組みについて紹介します。これはFacebook広告に限らずWeb広告全般の考え方になるため、汎用性高くさまざまな媒体に活用できるでしょう。

コンバージョンとは「成果」のこと

まず、コンバージョンという言葉は「成果」という意味をもちます。

広告以外にも「仕事で成果を出す」「成果物を提出する」といったフレーズを使うことがありますが、この場合の「成果」は何を目的・ゴールにするかによって大きく異なりますよね。

Facebook広告の「コンバージョン」も同様に、何を目的にするか=コンバージョンポイントにするかによって意味は大きく異なります。以下3つのサービス例を見てみましょう。

コンバージョンポイントの例

例1:人材紹介サービス
メルマガ登録、会員登録、面談予約、紹介先に入社など

例2:化粧品ECサイト
お試し無料トライアル、新規購入、定期購入など

例3:オフィス移転サービス

相談予約、見積、受注など

上記の通り、一言で「コンバージョン」「成果」といっても、企業やサービスによって定義は変わります。前提認識が異なるとトラブルの原因になってしまうこともありますので、まずは自分が関わるサービスでのコンバージョン定義について、必ず確認しておきましょう。

Facebook広告のコンバージョンを計測する仕組み

続いて、Facebook広告のコンバージョンを計測する仕組みについて理解しましょう。「理解する」といっても細かなシステムやプログラミングを勉強する必要はありません。

どのような対応をすることで、Facebook(広告媒体社側)が企業のコンバージョンを測ることができるのか、ざっくりと概念を理解しておきましょう。イメージが分かると、対応すべきことも自ずと明確になっていきますよ。

以下、Facebook(広告媒体社)がコンバージョンを計測する仕組みの概念図です。

コンバージョン計測の仕組み

概念図の順序に沿って仕組みを簡単に紹介します。

①広告管理画面にて「タグ」を発行

Facebook広告では「広告マネージャー」が管理画面となります。管理画面にて、計測を行うための目印となる「タグ」を発行します。Facebook広告ではタグのことを「ピクセル」と呼びます。

②タグをサイトのソースコードに設置

発行した目印の「タグ」を自社サイト(広告ページ)に設置します。設置といっても画面上の目に見える部分ではなく、ソースコードと呼ばれるサイトの構成要素の部分に埋め込むかたちとなります。

③ユーザーが広告をクリックしサイトに遷移

広告が配信されると、ターゲットユーザーに表示され、クリックしたユーザーが指定のサイトに遷移します。

④ユーザーがサイトでコンバージョン

ユーザーが申込や予約などのコンバージョンアクションをとると、②のコンバージョンページに遷移します。

⑤タグが反応し、広告管理画面に情報が送られる

広告経由でユーザーが到達したときにFacebookのタグが反応します。タグがこの情報を自動で広告管理画面に送り、管理画面上でコンバージョン件数を確認することができるようになります。

上記のような仕組みでFacebook広告をはじめとしたWeb広告のコンバージョンは計測されています。媒体社によって管理画面やタグの名称は異なりますが、概念としては共通しているため、イメージを持っておきましょう。

成果を測るだけではない!Facebook広告でのコンバージョン計測のメリット

Facebook広告でのコンバージョン計測の仕組みはざっくりと理解できましたでしょうか?実は、タグ設置のようなコンバージョンを測るための準備や対応には、「成果を測る」以外の副次的なメリットがあります。

類似オーディエンスへの広告配信ができる

「類似オーディエンス」とは、「コンバージョンしたユーザー」など事前に設定したオーディエンスリストと類似(似た行動をとる/似た特性をもつ)し、サービスに関心をもつ可能性が高いと思われる利用者へ、広告のリーチを広げる機能のことです。Facebook広告では、類似オーディエンスに対しての広告配信が可能です。

実施にはソースとなる「カスタムオーディエンス」の作成が必要になるため、顧客リスト(メールアドレスなど)をアップロードして基になるデータを作成しましょう。データ量としては1,000~5,000件程度が推奨されていますが、最小で100件から類似オーディエンスの生成が可能です。

コンバージョンしたユーザーと類似する人は見込み客である可能性が高いため、コンバージョン最大化のためにもぜひ取り組みたい配信といえるでしょう。

Facebook広告公式サイトでは、具体的にどのような行動や特性が「類似」とみなされるかは明かされていないものの、たとえば以下のようなイメージです。

類似する行動や特性の例

例1:人材紹介サービス

中途求人サイトを見ている、他人材会社サービスを登録しているなど

例2:化粧品ECサイト

ファッションや美容系インスタグラマーをフォローしているなど

例3:オフィス移転サービス

一括見積サイトを見ている、他社で相談しているなど

上記のような行動から、Facebook広告のAIは「コンバージョンユーザーに類似する」と判断したデータを収集します。類似オーディエンスを作成して、既存配信に加えて配信できれば、広告の量・質ともにUPが見込めるでしょう。

コンバージョン最適化広告を活用できる

「コンバージョン最適化広告」とは、Facebook広告マネージャーでできる最適化機能のひとつです。コンバージョンの結果をもとに、配信対象の中からより成果につながりやすいユーザーに対して優先的に配信するものです。

まずは、現状ターゲットへコンバージョン最適化広告を実施したうえで、成果につながる結果が見えてきたら、対象を広げるために類似オーディエンス配信も加えてみましょう。

なお、Facebook広告公式サイトでは最適化広告を実施するための目安を「1週間に50コンバージョン程度」としています。AIに機械学習させる期間が必要になるため、コンバージョン最適化を設定してもすぐに効果が出るものではありません。しばらく様子を見て運用しましょう。

業種やサービスによっては、そもそも1週間に50コンバージョンも発生させるのは難しいという場合もあるでしょう。その際には「マイクロコンバージョンを設定する」という手法もあるため、後述の改善ポイント①をご覧ください。

リターゲティング広告が配信できる

「リターゲティング広告」とは、サイト来訪者に対して追いかけるように広告配信ができる手法のことです。タグ(Facebookピクセル)をサイトに設置することで、コンバージョンユーザーだけでなくサイト全体の来訪者データも広告活用できるようになります。

一度サイトを見にきた検討度の高いユーザーへの配信となるため、こちらもコンバージョンにつながる可能性の高い手法といえるでしょう。

あなたは「一度クリックした広告をその後何度か目にするなかで興味関心が高まり、結果的にその商品を購入した」という経験はありませんか?

マーケティングには、「人は3回目の接触で認知し、7回目の接触で購買する」という理論があります。

セブンヒッツ理論

参考:心理学を融合することで最適なWebマーケティングを導きだす :MarkeZine(マーケジン)

残念ながら、広告を1~2回ターゲットユーザーに見せたところで、必ずしもすぐにコンバージョンが見込めるものではありません。リターゲティング広告を有効活用して、何度も継続接触していくことが効果を高めるカギとなるでしょう。

ただし、とにかく接触頻度を増やそうと、高頻度なリターゲティング広告を行うと、ユーザーから嫌われてしまう可能性があります。接触頻度(フリークエンシー)やリターゲティング広告に使う予算配分は調節できるため、割合を考えながら配信を行いましょう。

また、すでにアクセスが大量にあるサイトならば、リターゲティング広告の配信対象となる「サイト来訪者データ」は豊富にありますが、そうでないサイトであればまずその母数を増やす必要があります。

はじめのうちは通常の配信(セグメント配信)を行うことで、サイト来訪者の母数を増やしましょう。そこからリターゲティング広告やその他施策を行う基盤ができていきますので、焦らず段階的に実施していきましょう。

コンバージョンの件数が伸びないときにチェック!3つの改善ポイント

ここまでFacebook広告でのコンバージョン計測のメリットを紹介しましたが、コンバージョン最適化広告のような機能を活用するためにも、まずコンバージョンが発生しないことには、そして件数がある程度伸びないことには始まりません。

最後にこの章では、「コンバージョン計測の設定をしたけれど、肝心のコンバージョンにつながらない…」というときにチェックしたい3つの改善ポイントを紹介します。

コンバージョン設定する前や、広告配信を始める前に、事前にこれらのポイントを押さえておければベスト!これから広告施策を考えるという人も、ぜひご確認ください。

①コンバージョンのハードルは高すぎではないか?

最初の章で、「コンバージョンは何を目的にするかによって異なる」ということを紹介しました。あなたは今回どんなコンバージョンを設定していましたか?

コンバージョンには「無料お試し」のような低いハードルのものから、「定期購入」のような高めのものまで、さまざまな段階があります。現在設定しているコンバージョンポイントを確認し、「もう一つ手前のコンバージョン」を設けられないか考えましょう。

なお、設けるコンバージョンポイントは必ずしも、何らかの申込完了地点とする必要はありません。規定のタグ(Facebookピクセル)を設置したページがコンバージョンページとなるため、あえて申込前の入力フォームに設置するようなことも可能です。このような本来の目的より手前のコンバージョンのことを、Web広告では「マイクロコンバージョン」と呼びます。

マイクロコンバージョンの例

例1:人材紹介サービス

面談予約フォーム到達など

例2:化粧品ECサイト

「カートに入れる」ボタン押下など

例3:オフィス移転サービス

相談予約フォーム到達など

メリットの1つとして紹介した「コンバージョン最適化広告」を有効活用するためには、1週間に50件のコンバージョン(マイクロコンバージョンでも可)が必要となります。現在のコンバージョンが50件に満たないようであればマイクロコンバージョンの設置を検討してみましょう。

なお、マイクロコンバージョンと本来のコンバージョンはそれぞれ分けて計測できるので、分析にも活用可能です。

マイクロコンバージョンは発生しているのに、本来のコンバージョンがほとんど発生していない場合は、入力フォームに離脱の要因があるかもしれません。(それでもあまりに数値差が激しい場合はマイクロコンバージョンを置くポイントがずれている可能性もあるため、設定を見直してみましょう。)

このような課題の把握のためにも、数値計測できる部分は多いに越したことはないでしょう。

②コンバージョンボタンは分かりやすいか?

クリックは順調なペースでされているのに、コンバージョンに結びつかないという場合は、広告ページに要因があるかもしれません。

チェックすべき要素はさまざまありますが、まずは「コンバージョンボタン」に着目してみましょう。コンバージョンボタンとは「資料請求はこちら」「無料会員登録はこちら」などのボタンのことを指します。

たとえば以下のボタン例、ぱっと見てどちらのほうが「クリックできるボタン」だと認識しやすいでしょうか。

コンバージョンボタン例

テキストにリンクを付けただけのものと、オレンジのボタンを比較すると、オレンジのボタンのほうがクリックしやすいと感じる人が多いかもしれません。

とはいえ、コンバージョンボタンの色や形、文言に絶対的な正解はなく、サイトとの相性や全体のバランスによって、「効果の出るコンバージョンボタン」はさまざまです。

「初めて見た場合でも認識しやすく押しやすいか」という観点でコンバージョンボタンを見直し、複数パターンのテストを行いながら、自社サービスに合ったボタンやページ設計を見つけていきましょう。

③「誰でもクリックしたくなる」バナーになっていないか

こちらも「クリックはされているのにコンバージョンにつながらない」という場合に考えたい要素です。

一見、「誰でもクリックしたくなるバナー=良いバナー」だと考えがちですが、本当にそうでしょうか?もしかするとそのようなクリックを集めるバナーで配信しているからこそ、コンバージョンにつながっていないのかもしれません。

Facebook広告は多くの場合、バナーをクリックするたびに課金される「クリック課金」という形態で配信されます。そのため、幅広い層のユーザーにクリックされると、検討度が低くコンバージョンにつながらないユーザーにもコストを投下することになってしまいます。

たとえば以下のようなミスマッチが考えられます。

無駄なクリックを誘発させてしまうバナー例の例

例1:人材紹介サービス

エンジニア向けハイクラス転職サービスの広告なのに、転職層全般に向けた訴求

例2:化粧品ECサイト

素材にこだわった高級基礎化粧品の広告なのに、割引率の高さやコスパを前面に謳った訴求

例3:オフィス移転サービス

BtoB向けサービスの広告なのに、法人向けだと分かる表記が一切ない訴求

広告の目的がブランディングや認知促進の場合、潜在層も含めた広いターゲットにまずクリックしてサイトを見てもらうことも重要です。しかし、コンバージョンを目的とする場合はある程度バナーのターゲットを限定的にしてもよいでしょう。

一時的にクリック率は下がる可能性はありますが、本来のターゲットに広告がクリックされ、コンバージョンにつながり、その後の最適化もかかりやすくなります。

また、広告とサイトのギャップを減らせば、ユーザーは商品やサービスをよりスムーズに理解しやすくなります。ユーザーのためにも、できるだけターゲットを明確にしたバナー・遷移先ページにできるとよいでしょう。

まとめ

以上、今回はFacebook広告のコンバージョンについて、定義やメリット、改善ポイントなどを具体的に紹介していきました。

メリットに記載の通り、Facebook広告はコンバージョン設定を行うことで、配信効果を高めるためのさまざまな機能が活用可能になります。もし、Facebook広告を配信しているけれどコンバージョン設定をしていない状況であれば、これから設定されることをおすすめします。

とはいえ、サイトにタグを設置したり、最適化配信の設定を行ったりといった諸々の作業が手間で対応できない…という場合には、ぜひバリューエージェントまでご相談ください。

広告のプロがFacebook広告マネージャーの設定からサイト改善のお手伝いまで、網羅的に対応いたします。

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