初心者Webマーケターが知っておきたい重要用語42選!ジャンルごとに詳しく解説
これからWebマーケターとして働く人は、マーケティング用語のインプットが必要なため、用語の意味を調べる必要があります。
用語やその意味を認識していないと、打ち合わせや商談で話を理解できず、適切な提案もできません。
そこでこの記事では、初心者Webマーケターが知っておくべき重要用語を紹介します。
ジャンルごとに紹介するため、自分の業務と関係のある用語を中心に確認してみてください。
広告分野で用いられる用語10選
広告領域でよく使用されるのは以下の用語・名称です。
- ROI
- ROAS
- CPA
- CAC
- CPO
- CPC
- CPM
- GDN
- YDN
- 広告ランク
ROI [Return On Investment]
ROIは、投資利益率を表します。
計算式は、利益÷広告費×100です。
かけた広告費に対してどのくらいの利益を獲得できたかを示すため、数値が高いほど広告の質が高かったことが分かります。
ROAS [Return On Advertising Spend]
ROASは、広告の費用対効果を表します。
ROIとの違いは、売上と利益の差です。
計算式は、売上÷広告費×100です。
広告費あたりの売上を算出でき、どのくらいの広告費を回収できたか知ることができます。
CPA [Cost Per Action]
CPAは、顧客獲得単価を表します。
計算式は、コスト÷コンバージョン数です。
かけた広告予算に対して、一人(または、一件)あたりの顧客の獲得単価を確認できる指標です。CPAが低ければ、低い予算でコンバージョンを獲得できたということであるため、費用対効果が高いことが分かります。
現在広告を出稿しており、コンバージョンにかかる費用を算出したい人はCPAを確認しましょう。
CAC [Customer Acquisition Cost]
CACは、顧客獲得費用を表します。
計算式は、顧客獲得コスト ÷ 顧客数です。
CPAと同じ意味合いですが、主にCACは企業全体でかけた費用に対する効果を示します。
CPAはウェブ等の広告あたりの成果を表すため、全体での成果を知りたい時はCACを確認しましょう。
CPO [Cost Per Order]
CPOは、1つの注文に 対してどのくらいの費用がかかっているのか示す指標です。
計算式は、広告費用÷受注件数で確認できます。
インターネット販売やオフラインでの販売で1注文にどのくらい費用をかけているのか知りたい時に確認してみましょう。
CPC [Cost Per Click]
CPCは、1クリックあたりの費用を示します。
計算式は、広告費 ÷ 広告の獲得クリック数です。
キーワードごとCPCを比較し、数値が低いものを採用することで費用を抑えた広告の配信が可能になります。
CPM [Cost per Mille]
CPMは、広告が1,000回表示されるごとの費用です。
計算式は、広告費÷広告の表示回数×1,000で表せます。
獲得成果よりも認知拡大等の目的で広告を出稿し、効果を見る際に使用される指標です。
広告の出稿方法として「CPM課金」があり、インプレッションあたりに費用が発生する仕組みとなっています。
GDN [Google Display Network]
GDNとは、Googleに掲載されるディスプレイ広告です。
Yahoo!でのディスプレイ広告とは異なり、細かいターゲティングが可能です。
具体的には、性別や年齢の他に購買行動や、指定したキーワードに関心のある属性に向けて配信ができます。
配信先としては、Googleの検索結果ではなく、一般のウェブサイトや個人ブログにまで掲載されます。
YDN [Yahoo! Display Network]
YDNは、Yahoo!に掲載されるディスプレイ広告です。
ユーザーが閲覧しているページの内容や履歴をもとにターゲティングができます。
配信先としては、Yahoo!ニュースなどのYahoo!ならではのアクセス数が多い媒体に掲載可能です。
また、YDNは現在提供を終了しており、正式にはYDA(Yahoo!ディスプレイ広告)となっていますが、YDNもまだ使われている言葉です。
広告ランク
広告ランクは、広告の表示位置を決める数値です。
広告ランクが高いほど、視認性の高い場所に広告が掲載されます。
数値は、広告を出稿した時の競合の状況や品質に応じて毎回変動します。
具体的には、品質スコア×上限クリック単価+広告表示オプションの計算式で求められるため、広告ランクが低い場合は改善が必要です。
SEO分野で用いられる用語5選
SEO領域で用いられる主な用語は以下の5つです。
- SEO
- SEM
- LPO
- EFO
- オウンドメディア
SEO [Search Engine Optimization]
SEOは、検索エンジン最適化を指します。
具体的には、自社が運営するWebサイトへの流入数を増やすために、狙ったキーワードで上位表示させるための施策です。
SEOのアルゴリズムは定期的に更新されるため、難易度がやや高くなっています。
SEO対策を検討している企業は常にトレンドの把握が必要です。
SEM [Search Engine Marketing]
SEMは、検索エンジンマーケティングを指します。
Googleなどの検索エンジンを使用し、Webサイトへのアクセス数を増やします。
SEOと同じような意味あいですが、SEOも含むより広い意味合いです。自然検索だけではなく、検索広告やコンテンツマーケティングなどサイト設計等の戦略を策定しサイトの流入数増加を目的としています。
LPO [Landing Page Optimization]
LPOは、ランディングページ最適化です。
ランディングページからのコンバージョン率を高めるための施策を指します。
具体的には、キャッチコピーの変更やメイン画像の変更、ボタンの色や大きさを変えるなどがあります。
EFO [Entry Form Optimization]
EFOとは、エントリーフォーム最適化を指します。
エントリーフォームの入力完了率を高めるための施策です。
ユーザー情報を漏れなく獲得するために欠かせない施策であるため、フォームを用意するだけでなく、どうすれば入力してもらえるか検討する必要があります。
例えば、入力数を必要最低限のものに絞ることで、途中での離脱を防げます。
オウンドメディア
オウンドメディアは、自社が運営し保有するメディアです。
主に製品の認知や利用を目的として運用されます。
例えば、マーケティングコンサルを事業としている場合、「コンサルを依頼するメリット・デメリット」という記事を作成し、SEOで上位に表示され、オウンドメディアへの流入を増やします。
流入数が増加すれば、サービスの認知が上がり、問い合わせの数の増加も期待できるでしょう。
SNSに関する用語5選
SNSに関する用語として主に以下の5つがあります。
- メンション
- タグ付け
- リプライ
- リポスト
- キャプション
メンション
メンションとは、特定のユーザーを指定する行為を指します。
Instagramではストーリーズ投稿に使用され、ユーザーをメンションすることで、そのユーザーのプロフィールへ飛べるようにできます。
LINEでは、グループLINEの場合、特定のユーザーにのみメッセージを伝えたい場合に使用が可能です。
タグ付け
タグ付けは、主にInstagramで使用される用語です。
投稿にユーザーをメンションすることで投稿に誰が映っているのか示せます。
映っている人のプロフィールへ飛ばすことができ、その人のフォロワー獲得にも貢献できます。
リプライ
リプライは、主に返信という意味合いで使用されます。
Twitterで使用される用語で、特定のツイートに対しての返信をリプライ、またはリプと略されます。
リポスト
リポストは、別のユーザーが投稿した画像を自分のアカウントで投稿する手法です。
Instagramで使用され、他のユーザーの投稿だけを集めたアカウントで頻繁に利用されます。
キャプション
キャプションは、投稿の内容を紹介する文章を指します。
主にInstagramで使用される用語で、投稿内容をInstagramユーザーに紹介し、投稿に興味を持ってもらうために必要な要素です。
キャプションでアカウントの人間味を出すことで、ファンになってくれる人も醸成できます。
ユーザー数に関する用語7選
ユーザー数に関する主な重要用語は以下の7つです。
- UU
- セッション
- PV
- リーチ
- AU
- インプレッション
- フリークエンシー
UU [Unique User]
UUは、ユニークユーザー数を示す用語です。
一定期間内にWebサイトを訪れた固有のユーザー数を表します。
一般的には、1ヶ月間の訪問者数を示すケースが多いです。また、複数回訪問した人も1ユーザーとして計算します。
セッション
セッションは、訪問回数を指します。
ユーザーがウェブサイトに入ってきてから、出ていくまでの一連の流れを1回と数えます。
Webサイト内の複数ページを閲覧しても、セッションは1となるため、勘違いしないように気をつけましょう。
PV [Page View]
PVは、ページ単体の閲覧数を表します。
ページを表示すると1PVとなるため、一回のセッションで5ページ閲覧すれば、5PVとなります。
サイトの構造やテーマによって、1セッションで1ページだけで離脱してしまうか、複数ページを見てもらえるか、変わってきます。
リーチ
リーチは、広告を閲覧したユーザー数を表します。
インプレッションは、広告が表示された回数であるため、間違えないように注意しましょう。
例を挙げると、同じ広告を2回見た場合、インプレッションは2となりますが、リーチ数では1となります。
AU [Active User]
AUは、アクティブユーザーの総称です。
UUと異なり、特定の期間を設定して積極的に利用しているユーザー数を計算します。
例えば、たゲームやアプリなどをアクティブに使ってる人が何人いるか計測したい場合、会員登録数ではなくログインしたユーザー数を計測します。ウェブサイトの場合は、SPAMやBOT等のアクセスやすぐに画面を閉じた人などを除外したユーザー数を計測します。
インプレッション
インプレッションは、広告が表示された回数を表します。
リーチは表示されたユーザー数をカウントしているため、インプレッションとは異なるので注意しましょう。
フリークエンシー
フリークエンシーは、同じユーザーに表示された回数を表します。
主にSNS広告(などユーザーを確実に特定できる媒体)で使用されるケースが多いです。
PVやインプレッションと異なり、特定のユーザーにのみフォーカスした指標となっています。フリークエンシーが高いと同じユーザーに何度も広告が表示されいてることになります。
広義のマーケティングに関する用語10選
講義のマーケティングに関する重要な用語は以下の通りです。
- ターゲティング
- ペルソナ
- カスタマージャーニー
- エンゲージメント
- マーケティングファネル
- ブランディング
- コンテンツマーケティング
- ランディングページ
- レコメンデーション
- ユーザー体験
ターゲティング
ターゲティングとは、自社サービスのターゲットを決めることを指します。
自社の提供するサービスを利用してもらえそうなユーザーにターゲットを絞ることで、利用率が高くなります。
特に広告を出稿する際は、特定の属性のユーザーにターゲティングを行うことで、費用対効果が高い広告の出稿が可能です。
ペルソナ
ペルソナとは、自社サービスのターゲットとなるユーザー像を指します。
具体的には、性別や年齢、購買行動、ライフスタイルなどで定義づけします。
例えば、20代向けコスメ商品を販売している企業の場合、性別と年齢は20代女性、購買行動は、なるべくコスパが良いものを好むなどが考えられるため、ペルソナに対して効果的な購買の訴求方法の検討が可能です。
カスタマージャーニー
カスタマージャーニーは、ペルソナが自社商品の利用・購買するまでの流れを表したものになります。
一般的には、認知・興味関心・情報収集・比較検討・購入・リピートの横の流れで、ペルソナに対してのアクションを検討する際に活用されます。
エンゲージメント
エンゲージメントとは、広告のクリックやSNSのいいねなどのアクションを起こした行為の総称です。
抽象的に使用されるケースが多く、特定のシーンでのみ使用される訳ではありません。
例えば、Instagramのフォロワーからの反応を確認してエンゲージメントを確かめる方法や、自社の社員の企業への愛着度を示す指標として使用されるため、使用されるシーンが多いです。
マーケティングファネル
マーケティングファネルは、サービスの認知から購買までの流れを図式化したものです。
主に以下の3つの種類と特徴があります。
- パーチェスファネル:認知から購入の段階を経るに従いユーザー数が少数に絞り込まれていくことを図式化したもの
- インフルエンスファネル:消費者の購入の後の行動を継続・紹介・発信で図式化したもの
- ダブルファネル:パーチェスファネルとインフルエンスファネルを組み合わせたもの
ブランディング
ブランディングとは、自社のサービスや企業自体を「〇〇といえばこれ」というように価値を求めている人々に想起させることを指します。
ブランディングにより、競合他社との競争からの回避や、継続的な利用が可能となります。
コンテンツマーケティング
コンテンツマーケティングとは、見込み顧客に向けて配信するコンテンツを作成し、コンバージョンに繋げるための手法です。
例えば、オウンドメディアでSEO記事を複数掲載し、流入数を増やすこともコンテンツマーケティングの1つです。
ランディングページ
ランディングページは、1ページで商品・サービスの特徴や使用感を紹介し、購買まで繋げるWebサイトです。
通常のサイトとは異なる、1ページだけで見込みユーザーの教育を行い、購買まで繋げる役割があるため、広告のリンク先として使用されるケースが多いです。
レコメンデーション
レコメンデーションとは、特定のユーザーに関心のある情報を届ける手法です。
ECサイトで使用されるケースが多い、特定のユーザーが閲覧した商品を、一定期間後に再度おすすめとして表示したり、類似商品の購買を勧める施策がレコメンデーションとなります。
興味関心が高い商品を提案するため、購買率を高められます。
ユーザー体験
ユーザー体験とは、Webサイトやサービスを利用しているユーザーの経験を表します。
ユーザーにとって快適で使いやすい体験を設計することで、最終的に達成したい目標に近づけます。
マーケティング分析に関する用語5選
マーケティング分析において重要な用語は以下の通りです。
- AIDMA(アイドマ)
- AISAS(アイサス)
- CRM
- MA
- LTV
AIDMA(アイドマ)
AIDMA(アイドマ)は、ユーザーの消費行動を表すフレームワークです。
注意・関心・欲求・記憶・行動の頭文字をとって名付けられています。
ユーザーが購買までどのようなプロセスで思考するのかが整理されており、それぞれの要素に対して最適な施策を検討する際に役立てられます。
AISAS(アイサス)
AISAS(アイサス)は、AIDMA(アイドマ)と同様に消費者の購買行動を表すフレームワークの1つです。
AIDMA(アイドマ)とは異なり、購買後に共有(シェア)や検索(サーチ)が入っています。
現代はSNSの利用者が増加しており、商品の購入後に知人にシェアする文化が生まれてきているため、近年はAISAS(アイサス)を利用するケースが多いです。
CRM [Customer Relationship Management]
CRMは、顧客関係管理システムを指します。
収集した顧客情報を管理し、情報を一元化する役割があります。
情報を集約しておくことで、マーケティング施策を実施する際に、ユーザーごとに適切な施策を検討できるのがメリットです。
MA [Markething Automation]
MAは、業務の効率化と最適化を目的に、マーケティング活動を自動化させる仕組みです。
MAツールには、見込み顧客の獲得から購入までの流れに対応する機能が備わっています。
そのため、見込み顧客の属性に合わせたコミュニケーションが可能です。
LTV [Life Time Value]
LTVは、顧客生涯価値を表します。
自社サービスを利用してくれたユーザーが、どのくらいリピートし、終了するまでのどのくらいの粗利をもたらしてくれるのかを判断する指標です。
LTVが高いほど1ユーザーが提供してくれている価値が高いことが分かり、企業はLTVの向上が長期的な成長に繋がります。
まとめ
今回は、初心者Webマーケターが知っておくべき重要用語について紹介しました。
紹介した用語は特に使用頻度が多く、多様なシーンで使用されます。
まずは自分が担当している領域の用語を理解し、ビジネスシーンで活用できるように学習を進めていきましょう。