BtoBに特化|WEBマーケティングに向いている人・向いていない人のまとめ
BtoBのWEBマーケティングの仕事がしたい。
けれどBtoBのWEBマーケティングは業務の範囲が広く、自分がそれに向いているか判断できない。
そんな方も少なくないと思います。
今回は、BtoBのWEBマーケティングに特化して、向いている人、向いていない人についてまとめました。
この記事を読めば、自分がBtoBのWEBマーケティングの仕事に向いているのか向いていないのかが判断できると思います。
向いていない人でも、練習すれば身に付く能力ばかりですのでぜひ参考にしてみて下さい!
目次
BtoBのWEBマーケティングに向いている人
BtoBのWEBマーケティングに向いている人を4つの視点から紹介します。
BtoB、BtoCを問わずWEBマーケティング全般に必要な項目も含まれますが、BtoCとは異なる点も含め説明しています。
ロジカルシンキング
ロジカルシンキングとは、物事を結論と根拠に分け、それぞれの事象の要素を抽出し、それらの相関から論理的に物事を理解する思考法の事をいいます。
BtoBのWEBマーケティングにおいては、BtoCよりもロジカルシンキングがより重要となります。
イメージしやすいように、MA(マーケティングオートメーション)ツールを提供している会社を例に説明します。
MAツールの導入を検討しているターゲット企業の課題が「顧客リストの管理」であると仮定したとします。
この場合、下記のように「顧客リストの管理」という課題を分解します。
- 企業A「新規顧客」の管理ができていない
- 企業B「顧客の企業規模」の管理ができていない
- 企業C「顧客リストを営業メンバーに割り振る」仕組みがうまくいっていない
「顧客リストの管理」という課題を具体化することで、同じ「顧客リストの管理」という課題を想定するにしても顧客企業ごとに異なる課題に細分化されることがわかります。
BtoBではこのように、課題を細分化してアプローチすべき課題を特定していく手法がよく用いられます。
そして、課題を具体化した後に、どの課題に対してアプローチすべきかを決めていきます。
その際、売り上げの増加に直結した課題にアプローチする方が、顧客企業からの反応を得やすい傾向があります。
上の例でいうと、
・企業Bのケースは、「顧客の企業規模」の管理が課題であり日頃の業務における工数の削減には繋がりそうですが、売上には直結しそうにありません。
・企業Cは、企業B同様工数削減にはなりそうですが、売上には直結しそうではありません。
・企業Aの「新規顧客」の管理が出来ていないという状況は、機会損失に繋がる可能性があり、解決することで売上が増加すると思われる課題です。
よって、企業Aの「新規顧客」の管理が出来ていない顧客企業に対してWEBマーケティングでアプローチする方法を考えるという方針が決まるわけです。
このように、BtoBのWEBマーケティングにおいては、アプローチする顧客企業を想定する上で、顧客企業の抱える課題を具体化して検討し、実際にアプローチする課題を特定する作業が不可欠であるため、その際にロジカルシンキングが必要となります。
ヒアリング力
ヒアリング力とは、相手の言葉を理解する力です。
WEBマーケティングの仕事は、他部署と連携して進められる事がほとんどです。
営業からターゲット企業がどのような課題を持っているのかを聞き出したり、デザイナーからクリエイティブについてのアドバイスを受けるのも日常的です。
その際、十分に意図を理解出来ていないと、施策の効果が十分に発揮されない可能性があります。
特にBtoBでは、ターゲット企業の現場担当者と決裁者とで認識している課題が異なる場合が珍しくありません。
営業からターゲット企業の現場担当者はどのような課題を抱えているのか、決裁者はどのような課題を抱えているのかを、それぞれきちんと正しくヒアリング出来なければ施策の決定を間違えてしまいます。
上記のMA(マーケティングオートメーション)ツールを提供している会社の例で見てみましょう。
【ターゲット企業の課題】
営業活動において顧客管理がうまく出来ておらず、無駄な工数が発生している
【現場担当者が抱える課題】
どのようにして顧客を管理すればいいのかをまず決めなければいけない
【決裁者が抱える課題】
顧客管理の管理を業種別と売上金額の2軸で管理したい
上記のように異なる課題を抱えているケースは珍しくありません。
このような場合、営業担当から両者の課題を正確にヒアリング出来なければ、クリエイティブの文言を「顧客管理を正しく行えば、無駄な工数を減らせる!」として作成するなど双方の需要を満たせず、十分な成果を期待できない可能性があります。
現場担当者の課題と決裁者の課題の双方をカバーして、本当の意味でターゲット企業の課題を解決可能な施策を展開するためには、正確なヒアリング力が不可欠となります。
数字で話すのが好きな人
数字については、BtoC、BtoBに関わらず重要になります。
WEBマーケティングの仕事は、基本的に数値をベースに進められるためです。
さらに、BtoBの場合はBtoCと比べ、数値も複雑化する傾向があります。
例えば、MAツールの導入を検討しているターゲット企業を対象に、Facebook広告を出稿している場合
- 広告Aでは、5,000imp(インプレッション)でクリック率は4%で申込み率が1.5%で申込み件数が3件
- 広告Bでは、5,000imp(インプレッション)でクリック率は4%で申込み率が0.5%で申込み件数が1件
上記の場合、申込み率・申込み件数共により数値が大きい広告Aに、広告Bの広告費もまとめて投入した方がより良い効果が期待できそうです。
ただ、広告B経由で申込んだ企業の方がサービスの継続率が高く、1年間の売上金額で見ると、広告Bの方が広告Aの2.4倍の成果が出ているなどといったケースもあるため、複数の要素での数値比較が必要になります。
BtoBのWEBマーケティングでは、現在の数値はもちろん、継続率など複数の数値を解析して実際の成果を正しく把握し、施策の修正を図るなど数値を元に方針を決める必要があるため数字は極めて重要となります。
課題発見力
課題発見力とは、文字通り課題を見つける力の事です。
先述の通り、BtoBの特徴として、ターゲット企業の現場担当者と決裁者とで抱えている課題が異なる場合が多々あります。
現場担当者は目の前の悩み(課題)を解決したい、決裁者はその施策により売上を上げたい、またはコストを下げたい、とそれぞれ異なる課題を抱えて、WEBマーケティングの担当に相談をするわけです。
現場担当者と決裁者がそれぞれの課題を明確に認識している場合もありますが、当人たちはぼんやりとした不満や要望を口にするだけで、よくわからないがWEBマーケティングが解決してくれるだろうと期待を寄せられる事も珍しくありません。
このような状況の中でも、現場担当者と決裁者それぞれの課題を明確にするために必要な情報をピンポイントで聞き出し、それぞれの課題を把握する能力が求められます。
これを取り違えると、その後の施策すべてに影響を及ぼすため非常に重要な能力といえます。
BtoBのWEBマーケティングに向いていない人
反対にBtoBのWEBマーケティングに向いていない人を3つの視点で紹介します。
向いていないからBtoBのWEBマーケティングの仕事が出来ないという事ではありません。
向いていない部分を認識して練習すれば身に付く能力ばかりです。
内容を読んで思い当たる事がある人は、ぜひこれを機に練習してみてはいかがでしょうか。
感性や感覚で仕事をする人
感性や感覚で仕事をする人は、例えば、WEBマーケティングの施策で問い合わせ件数を多く獲得しているから売上も多く上がっているだろうと短絡的に結論づけてしまう可能性が否めません。
上記のような状況であっても、実際には、ターゲット企業の検討の結果、申込みにまで至っていないケースがほとんどで売上に繋がっていない、というケースも決して珍しくはありません。
思い込みで判断せず実際の数値を確認し、何故申込みに至らなかったのかを考え、改善する必要があります。
BtoC、BtoB問わず、WEBマーケティングにおける鉄則ともいえます。
感性や感覚で仕事をする人がWEBマーケティングに向いていないと考えられるのは、上記の鉄則を身につける際のハードルが高くなると思われるためです。
任された仕事だけを行っていたい人
前述の通り、顧客企業は自身の課題を把握できているとは限らず、またWEBマーケティングで何ができるかもよくわからぬまま、それでも、来月展示会に出店するから広告で集客してほしい、など施策を指定して依頼してくることは多々あります。
このような依頼をされた場合、任された仕事だけを行う人は、依頼された通りただ広告で集客を始めることでしょう。
ですが、状況によっては、広告よりも既存のメルマガリストを使ってメルマガを配信した方が効率的に集客できる可能性もあります。
WEBマーケティングにおける最大の目的は、より効果の良い施策による顧客の課題の解決です。
依頼されてはいなくても、課題解決のためにより効果の良い施策を提案するのが、本来のWEBマーケティングの仕事です。
目的を考えず、任された仕事だけを行っていたい人はBtoBのWEBマーケティングには向いていません。
数字が苦手な人
向いている人でもお伝えした通り、数字はBtoC、BtoBに関わらず重要です。
WEBマーケティングにおける意思決定は基本的に数値をベースに行われます。
全ての施策において、どれだけの費用をかけてどれだけ売上が上がるのか、その費用対効果が意思決定の軸となります。
顧客企業や社内で、現在のFacebook広告のクリック率や、今月の広告費などの質問を受ける事も少なくありませんが、ここで求められているのは具体的な数値です。
数字が苦手な人は、日頃から数値を確認する習慣を身につける必要があります。
番外編
番外編として、BtoBのWEBマーケティングでの副業についてまとめました。
BtoBでのWEBマーケティングの副業は、求人も多いのでぜひ参考にしてみて下さい。
まずは経験が大事
BtoBではBtoCよりも経験が求められます。
BtoBではビジネスモデルへの理解や顧客の理解が必要になるため、何かしらのBtoBの経験を得ている事が評価されるためです。
先述した通り、BtoBでは、意思決定に現場担当者や決裁者など複数人が関わるため複雑化する傾向があり、こうしたシステムを理解していないと想定期間内で求められた成果を出す事が難しく、また必要以上にストレスを感じる可能性もあります。
まずは、簡単な内容のものからBtoBでの経験を重ねる事を優先しましょう。
自分でやってみる事が大事
BtoBでの経験が大事とはいえ、自分でやってみる事は重要です。
SNSで発信をしてみたり、ブログ記事を書いたり動画編集を行ってみる事をおすすめします。
BtoCであっても、BtoBのWEBマーケティングに必要な大枠の考え方は学べます。
ターゲット顧客が抱えている課題は何なのか、それを解決するためには「どこで」「何を」「どのように」伝えればいいのか。
その仮説検証の繰り返しは、BtoC、BtoB問わず必要な考え方になります。
どのような求人があるか見ておく
実際には、BtoBでのWEBマーケティングの副業といっても様々な求人があります。
メルマガの作成、記事の作成や広告運用。
広告運用でもSNSのみやGoogleのみなど各媒体ごとに求人はあります。
業界を知るためにも、相場を知るためにも、実際に副業を始める前に、あらかじめどのような求人案件がどのような条件で募集されているのかを把握しておくことは有効です。
まずは、実際の募集案件を数多く確認することから始めましょう。