被リンク チェックでやるべきこと 競合サイトの被リンク傾向分析と活用方法
SEO対策を行いたい方にとって自社 / 競合他社の「被リンク」を分析し、Webページ運用に活用することは重要です。
とはいえ「そもそも被リンクを確認する必要があるのか?」「競合サイトの被リンクを確認する意味は?」といった疑問をお持ちではないでしょうか。
また自社の被リンクの確認をしたことがない方、競合他社の被リンクを分析したことがない方に向けて、自社の被リンク をチェックする方法を紹介します。また競合他社の被リンクを分析するのに役立つ調査結果をまとめました。
目次
被リンク チェックを行う理由
被リンク チェックを行う理由は、以下の三つです。
- 自社Webサイトの傾向や動向を分析する
- リンクを否認する
- 競合サイトの被リンクを分析する
自社サイトの被リンク チェックでは、Webページに何らかの変化があったとき(アクセスが増えた / 減ったなど)にGoogleサーチコンソールなどを使用して被リンクのデータを取得します。
そのため、被リンク チェックを積極的に行ったり、定期的に行ったりする必要はありません。
つまり、被リンク チェックを行うのは、検索上位を狙うといった目的などがあるときです。実際には、被リンクだけではなく、他の情報と総合して目的に沿った分析を行います。
二つ目のリンク否認とは、自社のWebページと外部のWebページに関連がないことを通知することです。後述するようにリンク否認は、ほとんどの場合は必要がありません。また定期的にリンク否認を行う必要もありません。
被リンク チェックを行う最大の理由は、自社 / 競合サイトの被リンクの傾向や動向を確認することです。
特に検索上位の競合サイトの被リンク チェックを活かして、自社サイトでも同じような被リンクを獲得できないかを検討することが重要です。検索上位の競合サイトが持つ同じような被リンクを自社でも獲得できれば、SEO対策として有効です。
被リンクリストの抽出方法(Googleサーチコンソール)
自社のWEBサイトに貼られたリンクをチェックする方法を紹介します。
使用するのは「Googleサーチコンソール」です。
Googleサーチコンソールの被リンク チェック方法
Googleサーチコンソールに登録すると、サマリーが表示されます。左のメニュー一覧より、リンクをクリックします。
次に右上の「外部リンクをエクスポート」を選択し、「その他のサンプルリンク」をクリック。
ファイルの形式(Googleスプレッドシート / Excel / CSV形式)を選択してダウンロードします。ダウンロードしたファイルから各リンク先を確認できます。
リンク否認の必要がある場合とは
通常のWebサイト運営者の方は、リンク否認を行うことは必要はありません。
リンク否認が必要となるのは、被リンクの中に意図的に検索順位を操作するようなSPAMリンクがあると自身が認識している場合とリンク先に対してリンクを外すよう依頼しても対応してもらえないといった場合です。
SPAMリンクとは、Googleのリンクプログラム | 検索セントラル | Google Developers によれば、SEO対策として売買したリンク(無料商品の授受も含まれる)検索順位を操作する目的で意図的に設置した関係のないリンクのことです。
SPAMリンクと認識しているとは、検索順位を意図的に操作しようとしていることが前提ですが、以下のようなことです。
- 有料リンクをSEO業者から購入した場合
- 無料商品を送付する代わりにリンクの設置を依頼した場合
- プログラムによる自動生成したページからのリンクがある場合
これらのSPAMリンクは、Googleから低評価と判断される可能性があります。
以上からも、Webサイトを通常運用されている方には、リンク否認は必要ありません。
リンク否認の効果とは(SEO業者の被リンクを9週間かけて外した結果)
ペンギンアップデート4.0後とリンクを外してから今までの順位
SEO業者に外部リンク対策を行ったサイトから外部リンクを外した調査を紹介します。
調査の結果、あるWebページに対して、SEO業者が行った外部リンク対策を9週間かけて外したところ、検索順位が徐々に回復しました。
詳細については、次の記事を参照ください。
参考記事:SEO対策意味あるの?SEO業者の被リンクを9週間かけて外した結果
Webサイトを評価する検索エンジンは評価の精度が上がるよう日々進化しています。今回の調査結果からも、検索順位を意図して操作する行為はおすすめできません。
SPMリンクの否認方法(Google リンク否認ツール)
SPAM(SPAM)リンク否認の方法を紹介します。
「リンク否認」は、Googleが提供する無料の「リンク否認ツール」によって、Googleに対してリンクとして評価しないように通知できます。
Googleコンソールから取得した被リンクの中から否認したいURLだけ残しましょう。下記の例のようにリンク否認したいURLをテキストファイル(.txt)で保存します。文字コードは「UTF-8」もしくは「7-bit ASCⅡ」で保存しましょう。
出典:Googleコンソール ヘルプ サイトへのリンクを否認する
上図のように、否認するページのURLまたはドメインを1行ごとに指定します。同じドメインからの被リンクが多い場合は、「domain:」と書くことでドメイン自体を否認することができます。
例えば「http://spam.example.com/stuff/comments.html」のドメインは「spam.ecample.com 」がドメインとなり、リンク否認する際は「domain: spam.ecample.com」と指定しましょう。
※「domain:」はサブドメインについても同様に設定可能。
※「#」で始めるとコメントを追加できます。「#」で始まる行については、リンク否認では無視されます。
リンク否認するURLまたはドメインをテキストファイルに保存したあとは、Googleの「リンク否認ツール」にアクセスします。
自社のGoogleサーチコンソールに登録しているプロパティを選択し、「ファイルを選択」をクリックしてテキストファイルをアップロード・送信を行い、リンク否認が完了します。
競合サイトの被リンク傾向分析と活用方法(エイチレフス)
SEO分析ツールの「Ahrefs」(エイチレフス)を使った競合サイトの傾向分析とその活用方法についてご紹介します。
自社でSEO対策を行う方にとって「Ahrefs」(エイチレフス)というツールを聞いたことがあるかもしれません。Ahrefsの被リンクに関する特徴についてまとめました。
- 世界最大級の被リンクデータ量
- Googleサーチコンソールだけでは出てこない被リンクデータ
- 競合サイトの上位表示コンテンツ調査
- 他サイトからの被リンク動向
といった特徴を持ち、Webサイトの巡回頻度はGoogleに次ぐとも言われています。Googleサーチコンソールでは把握しきれないデータを抽出することに役立ちます。
大阪のエアコンクリーニングサービスを運営している場合
今回は、自社がエアコンクリーニングサービスを展開もしくは開始する場合を想定し、「エアコンクリーニング 大阪」とGoogle検索を行います。
検索結果の広告と全国で展開するエアコンクリーニング業者は、今回は対象外としました。次にAhfresを使って、大阪を拠点とする検索順位2位の業者と検索結果が2ページ以降の業者について被リンクを調査しました。
本記事では、二つのエアコンクリーニング業者のページを調査しました。例えば、表のような業者です。これらについて過去6か月間の被リンクのデータを抽出し、各サービス業者の被リンクの傾向を分析しました。
検索順位によって被リンクの傾向は変わるのか
本記事で紹介する2社に関しては、明らかに被リンクの傾向が異なりました。
検索順位2位の被リンクは、口コミサイトや比較サイトでの記事からの被リンクを獲得していました。たとえば「エアコンクリーニングでおすすめの業者〇〇選」「大阪のエアコンクリーニング業者の価格比較・ランキング」といったタイトルの記事です。
一方で検索順位が2ページ目の業者Bに関しては、口コミサイトや比較サイトからの被リンクはなく、相互リンクによる被リンクが大半でした。
被リンクの競合分析による活用方法
エアコンクリーニング業者の例からわかったことは、大阪に焦点をあてた口コミサイトや比較サイトからの被リンクが有効であることが考えられます。
「エアコンクリーニング 大阪」と検索すると、全国区で展開するようなエアコンクリーニング・ハウスクリーニングの業者も並んでいました。しかし、大阪を中心にサービスを展開しているローカルな業者であっても、検索上位に表示されるということです。
もし、エアコンクリーニング業者でSEO対策を優先的に行いたいという場合は、口コミサイトや比較サイトの記事から被リンクを獲得すると良いでしょう。
相互リンクについてですが、相互リンク自体に問題はありません。とはいえ、エアコンクリーニング業者が、税理士のサイトにリンクを受けていることは一見すると関係がないようにみえます。
エアコンクリーニング業者を税務管理を担当している税理士がそのサイトを運営しているのかもしれませんが、その関係性はお互いしか知らないことです。そのため、SEO対策としての効果はほぼないと言ってよいでしょう。
今回の調査からは、大阪のエアコンクリーニング業者の被リンクの傾向分析を行った結果、上位と下位では口コミサイトや比較サイトからの被リンクを獲得しているかの違いがありました。
これは「エアコンクリーニング 大阪」と検索するユーザーは、すでにエアコンクリーニングをしたいという意図で検索している可能性が高いため、比較サイトや口コミサイトに流入しやすい傾向があるからです。
口コミサイトや比較サイトから流入したユーザーは、次にどんな行動をとるのかを考えたサイト設計を行い、CV(問い合わせや資料ダウンロード)に繋げましょう。
被リンク チェックの効果
前述したとおり、定期的に被リンクをチェックする必要はありません。
被リンク チェックは、自社 / 競合の被リンクを比較して、SEO施策に活用しましょう。
また被リンクの傾向は、業種・サービスによっても異なります。自社 / 競合他社はどのような被リンクを獲得しているかを知ることは重要です。
検索上位を狙うためには、自社よりも検索上位のWebページがどのような被リンクを獲得しているか、またそのような被リンクを自社でも獲得できないかを検討しましょう。
さらにリンクを獲得したとして、訪問したユーザーにどんな行動を取ってほしいのかまで検討することをおすすめします。