アパレルネットショップ開設は、集客チャネルの確保が必須|開設手順とASPを紹介
コロナ禍の影響でEC市場が拡大したことは周知の事実であると思います。
その中でも、アパレルネットショップ運営を検討されている方は下記のようなお悩みはないでしょうか。
- 成功するアパレルショップの特徴を知りたい。
- アパレルネットショップで月商数十万〜数百万の売上を目指している。
- アパレルに特化したネットショップを知りたい。
今回はインフルエンサーアパレルブランドの立ち上げを経験した筆者が、
成功するアパレルネットショップが行っていること、ネットショップ解説の手順、アパレルに特化したネットショップをご紹介します。
目次
最初の段階でアパレルネットショップを開設してはいけない理由
一般的に、最初の段階でアパレルネットショップを開設することが推奨されていますが、この手法を取ってしまうと集客チャネルを確保できず在庫の回転率が低くなり、会社の業績に直結するキャッシュフローの悪化・在庫保管コストが掛かってしまうというデメリットがあるため私は反対します。
それでは成功するアパレルネットショップは開設前に何を行っているのでしょうか?筆者の体験談からお話しします。
あらかじめSNSで集客チャネルを確保する
私がアパレルネットショップ開設前におすすめしたいことは、SNS、とりわけ視覚による訴求ができるInstagramを活用し集客チャネルを形成することです。
Instagramでアパレル関連の情報発信を行いファンを獲得することで、アパレルネットショップ開設後に不良在庫を抱えてしまうリスクを最大限に減らすことができます。
実際に私がinstagramで女性向けのアパレルアカウントをフォロワー1万人に到達するまで運用し、アパレルネットショップを開設したところ、1日で完売したという経験があります。
参考までにフォロワーを1万人にするにあたり、毎日投稿・ストーリーの活用・リール動画投稿・DMでのフォロワーとの交流といった総合的な施策を心がけていました。
在庫回転率を上げるためにはアパレルネットショップを運営する前に、instagramで集客チャネルを形成することをおすすめします。
集客チャネル形成後のネットショップ開設の手順
下記が集客チャネルを形成後のネットショップ開設の手順となります。
・STEP.1 自社ブランドのコンセプトを決める
・STEP.2 必要な許認可があるのか確認
・STEP.3 商品を準備する
・STEP.4 ショップの出店方法を決める
・STEP.5 商品をショップに登録して開設
STEP.1 自社ブランドのコンセプトを決める
販売形態を決めた後は、自社ブランドのコンセプトを決めましょう。コンセプトとはブランドが日々果たしていく使命や目的を言語化したものです。
アパレルブランドが数多く存在する中で、顧客から選ばれるブランドになるためには競合他社とは際立ったポイントが必要になります。
競合他社とは際立ったポイントは何か、という問いに明確に方向性を示して答える役割を担うのがブランドコンセプトと言えます。
自社ブランドの価値を明確にするために必ずブランドコンセプトを決めましょう。
STEP.2 必要な許認可があるのか確認
アパレルネットショップを運営する際は、必要な許認可があるのか確認しましょう。新品、自社オリジナルブランドを販売する際は、許認可は不要です。
ですが、古着といった中古品を販売する際は、「古物商取引許可」を取得する必要があります。古物商は警察の生活安全課が管轄となりますので、各自治体の警察に問い合わせてみましょう。
STEP.3 商品を準備する
商品を準備するにあたり、「仕入れ」と「自社オリジナル製品」では手法が異なります。
仕入れの場合
アパレル商品を仕入れる方法は主に以下の2つとなります。
・ネットで仕入れる
・展示会、問屋街、メーカーで仕入れる
ネットで仕入れる
ネットで仕入れる場合は、仕入れサイトを利用しましょう。
仕入れサイトは国内では「NETSEA」、「TopSeller」が有名ですが双方とも最小ロットで仕入れが可能と特徴に違いはほりません。
国外サイトではアリババグループが運営している「タオバオ」が有名です。最小ロットからの仕入れが可能で国内サービスとは異なったユニークな服を取り扱っています。
ただし、海外仕入れサイトですので国内仕入れサイトに比べ商品の発送から到着までに時間がかかることに注意しましょう。
展示会、問屋街、メーカーから仕入れる
展示会や問屋に足を運んだり、メーカーと契約して仕入れるという手法もあります。
通常のルートよりも仕入れ価格を抑えられることがメリットです。
自社オリジナル商品の場合
オリジナル商品は簡易的に作る方法と本格的に作る方法の2パターンがあります
簡易的に作る方法
デザインさえあれば決められた型やサイズに当てはめて簡易的なオリジナル製品を作ることができます。
代表的なサービスは、「canvath」、「pixivFACTORY」があります。
「canvath」は1個注文から受付可能、「pixivFACTORY」は画像を1枚アップロードするだけでグッズ製作をすることができるという特徴があります。
本格的に作る方法
本格的な手法として自社で企画の立案、工場に発注、生産という手法があります。
作りたい衣服の作成をしてくれる縫製工場を探す際は、ブランドと工場のマッチングをしてくれるプラットフォームを活用しましょう。
代表的なプラットフォームとしては、「sitateru」、「sd factory」などがあります。
「sitateru」はパターン作成、生地・資材のご提案、縫製工場の選定、二次加工から検品、納品までブランドの要望にあわせて総合的にサポートしてくれます。
「sd factory」は自分の希望条件で縫製工場を選定、少ロット数かつタイトな生産スケジュールでも依頼することが可能なプラットフォームです。
STEP.5 ショップの出店方法を決める
商品を準備するのと平行で、商品を販売する場であるネットショップを準備しましょう。
ネットショップを出店・作成する方法は主に以下の3つとなります。
・モール出店型
・ASP型
・ソフトウェアインストール型
モール出店型
モール出店型とは、楽天市場やAmazonのような1つの場所に様々な店舗が集まった、インターネットにおけるショッピングモールに出店する方法です。
モール出店型のメリットは、モール自体に集客力があること、モールからのサポートを受けられることです。集客に労力をかけたくない方におすすめです。
しかし、モール自体のブランド力が強いため顧客に自社ブランドを認知してもらえない、出店料金や販売手数料を支払う必要があるためASP型ネットショップと比較して利益率が低いといったデメリットがあります。
アパレルの場合は、自社ブランドの認知が行えないという点で導入の際は注意が必要です。
代表的なショッピングモールである楽天市場・Amazonの出店費用・手数料は下記になります。
・楽天市場
楽天市場には大きく4つのプランがあります。プランをアップグレードすることで、登録できる商品・画像容量が多くなります。
・Amazon
Amazonの月額出店料は毎月50点以上の商品を販売する「大口出品」プラン、毎月49点以下の商品を販売する「小口出品」プランのいずれかによって決まります。
「大口出品」プランは月額4,980円、「小口出品」プランに関しては月額料金無料ですが1商品が成約するごとに100円掛かります。
またアパレルの販売手数料は1商品につき15%となります。
ASP型
ASP型はサイト構築に必要な機能を備えたシステムです。ASPカートシステムによりネットでの商品販売が可能になります。
ASP型を利用するメリットとしてはショップの自由度が高く、モールのようなテナント料がかからないため、モール型と比較して利用サービスが安いことです。
デメリットは、モールのブランドに頼らないため、初めの集客力が弱いことです。
ですが、SNSによる情報発信でチャネルを形成していればデメリットをカバーしつつ、高い利益率で商品を販売することが可能です。
アパレルの場合は、視覚による訴求が可能なinstagramで優良顧客を確保しつつASP型ネットショップを運営するのがよいでしょう。
ソフトウェアインストール型
ソフトウェアインストール型は、自分で用意したサーバーなどにソフトをインストールしてネットショップを構築する出店方式です。
カスタマイズ性が高いことがメリットですが、ドメインやサーバーの管理運用など高いITリテラシーが必要です。
費用に関しては月額数万円で収まることが多いですが、サーバーのデザイン、コーディング、運用、保守のための人員が必要なため、モール型やASP型と比較して高額になる可能性があります。
アパレルの場合、利用するまで工数がかかるため、なにか特別な機能が必要でない限り導入は慎重に検討した方がよいでしょう。
商品をショップに登録して開業
最後は商品をショップに登録して開業完了となります。
アパレルに強いネットショップサービスは?ASPカート5選を比較解説
アパレルネットショップの出店方式はモール型・ASP型・ソフトウェアインストール型の3種類ありますが、SNSで集客チャネルを形成しているのであればASP型が集客力に欠けるというデメリットを解消しつつ高利益率で販売できるという点でおすすめです。
下記ではASP型ネットショップを10選紹介します。
カラーミーショップ
カラーミーショップはGMOグループのGMOペパボ株式会社が提供しているネットショップ作成サービスです。
導入するにあたって3つのプランがあり、有料プランでも月額費用3,300円(税込)〜と低コストでのECサイト構築・運用が可能。
導入・運用の簡単さと機能性・カスタマイズ性とバランスの良いサービスとして、多くのネットショップに利用されているサービスです。
カラーミーショップには下記のメリットがあります。
・低コストで利用できる
・ 集客・販促施策に役立つ標準機能が揃っている。
・事業成長に対応できるプランがある。
また、カラーミーショップのデメリットは下記になります。
・数千万円を売り上げるショップの場合は、プラチナの加入が必要な場合がある。
・複数のECサイトを一括して管理する必要はない
以上から、カラーミーショップは下記の業者に向いていると言えます。
・初めてネットショップを開業する。
・月商数十万円~数百万円規模を目指したい。
・ネットショップを開設するのに時間を掛けたくない。
Makeshop
MakeShopとは、簡単にECサイト(ネットショップ)を構築できるサービスです。
運営元はGMOメイクショップ株式会社。
最大の特徴は、機能や自由度の高さ。手軽に操作できるASPでありながら、ECサイトに必要な一通りの機能がそろっている点で高く評価されています。
Makeshopのメリットは下記になります。
・デザイン性、カスタマイズ性が高い。
・集客力に特化したサービスの用意。
Makeshopのデメリットは下記になります。
・他プラットフォームと比較すると価格が高い。
・デザインやカスタマイズの知識が必要。
以上から、Makeshopは下記の業者に向いていると言えます。
・本格的にECサイトを運営したい。
・独自性に富んだサイトを構築したい。
・集客に特化したネットショップを開設したい。
ショップサーブ
ショップサーブは、業界トップのAPI提供を誇る、ASPカートサービスです。あらゆる連携ツールや自社のERPに接続が可能です。さらに20年前から本店・直販店支援を専門としており、流通総額1兆円超という実績も持ち合わせている安心のサービスです。
ショップサーブのメリットは下記になります。
・SEOや広告に強い
・多彩な決済対応
ショップサーブのデメリットは下記になります。
・出品する商品が多いと割高になる
・常時SSL化をする必要がある。
以上からショップサーブは下記の業者に向いていると言えます。
・SEOや広告を使って集客をしたい。
・多彩な決済手段に対応したい。
リピスト
リピストとは、株式会社precsが作成したネットショップツールです。数あるネットショップの中でも、単品購入や定期購入に特化されたECシステムで、比較的簡単に始めることができます。
リピストのメリットは下記の通りです。
・ステップメールで定期購入の獲得をアシストしてくれる。
・ フォーム一体型のLPでカート落ちを防止。
リピストのデメリットは下記の通りです。
・管理画面が使いにくい。
・デザインやレイアウトの知識が必要。
以上からリピストは下記の業者に向いていると言えます。
・定期購入に特化したネットショップを使いたい。
・デザインやレイアウトに関する専門知識がある。
アパレルならFutureshop2
Futureshop2は、株式会社フューチャーショップが運営するネットショップ構築・運用ASPサービスです。カラー・サイズ・価格帯・在庫の有無などのバリュエーション検索、掲載雑誌や着用モデルなどで検索できる商品検索機能も充実しており、アパレルに特化したネットショップサービスと言えるでしょう。
Futureshop2のメリットは下記の通りです。
・自由自在にサイトのデザインが可能
・アパレルに特化した商品分類機能
・集客をサポートするプロポーション機能
Futureshop2のデメリットは下記の通りです。
・利便性のためオプションを付けすぎてしまうと高額になる。
以上からFutureshop2は下記の業者に向いていると言えるでしょう。
・アパレルを取り扱う中小企業。
・Webマーケティングも充実させたい中小企業。
まとめ
本記事の内容をまとめます。
・アパレルネットショップを開設する前にSNSで集客チャネルを形成するのがおすすめ。
・アパレルネットショップの出店方式は、モール型・ASP型・ソフトウェアインストール型の3種類。
・アパレルに特化したネットショップサービスはFutureshop2
いかがでしたでしょうか?
これからアパレルネットショップを開設する方はぜひ参考にしてみてくださいね。