GA4でディレクトリ別のデータを表示する方法とは?設定方法と見方を解説
Webサイトを分析する際に、カテゴリーの記事ごとにデータを分析したいといった時に役立つのが、ディレクトリ別にデータを集計する方法です。
本記事では、ディレクトリ別にデータを集計するための設定方法や、実際にレポートでデータを確認するための方法をお伝えします。
目次
GA4でディレクトリ別にデータを集計する方法とは
GA4では、ディレクトリ別にデータを集計することが可能です。ただし、UAのように標準でデータが用意されているわけではないので、レポートでフィルタをかけたり、GTMで設定をしたり、LookerStudio上で確認するといった方法があります。
それぞれメリットやデメリットがあるため、状況に合わせて最適な方法を選択しましょう。
方法 | メリット | デメリット |
探索レポート | 設定等を変更せずすぐに確認できる | ・分析の度にフィルタをかけて表示する必要がある ・複数のディレクトリ別データの比較が難しい |
GTMからの設定 | ・レポート作成の度にフィルタをかけるといった手間がなくなる ・ユーザーイベントなどの条件と合わせて分析するなど細かい分析ができる | ・設定に手間がかかる ・設定前のデータには利用できない |
LookerStudio | ・一度作成すればその後の設定は不要 ・様々なグラフなども利用した多様なデータの加工ができる | ・設定に手間がかかる |
探索レポートでディレクトリ別のデータを表示する方法
探索レポートを使ってディレクトリ別のデータを表示する方法を解説します。
①管理画面から探索レポートの自由形式を選択します。
②レポート画面で、ディメンションをクリックして、ページロケーションを追加します。
③行にページロケーションをセットし、列と値に分析したいディメンションと指標をセットします。ここでは、ディレクトリ別のイベント数を確認してみます。
④フィルタをクリックして、ページロケーションを選択します。
⑤続いてフィルタの条件を入力します。フィルタで「先頭が一致」を選択して、絞り込みたいディレクトリを入力し、適用をクリックします。
下位のディレクトリまで広げたい場合は、/blog/〇〇/といった形で入力します。
入力例 | |
第一階層 | /blog/ |
第二階層 | /blog/〇〇/ |
第三階層 | /blog/〇〇/△△ |
⑥フィルタで絞り込んだディレクトリのデータが表示されます。
GTMを使ってディレクトリ別データを表示する方法
フィルタを使う表示方法だと、その都度フィルタをかける必要があったり、ディレクトリ別データの比較が難しいなど、デメリットがあります。その場合、GTMを使って設定することで、フィルタを設定する手間を省くことができます。ここでは、GTMを使った設定方法をご案内します。
①GTMを使う場合は、先にGA4でカスタムディメンションを作成しておきます。GA4の管理画面で「カスタム定義」を選択します。
②続いて、カスタムディメンションを作成をクリックします。
③次にカスタムディメンションの項目を入力します。任意のディメンション名を入力し、範囲には「イベント」を選択、パラメーターは、「directory」などわかりやすいものをいれます。(パラメーター名は、のちほどGTMの設定で使うのでどこかにメモをしておきましょう)
④続いてGTMで変数を作成します。GTMの管理画面から変数を選択して、ユーザー定義変数を新規作成します。
⑤変数のタイプで、正規表現の表を選択します。
⑥入力変数で{{Page Path}}を選択して、正規表現の表に行を追加します。計測したいカテゴリーの深さによって行が変わります。計測したい階層にあわせて行を入力、任意の名前を入力して保存をクリックします。
入力例
ディレクトリ | 正規表現 | 出力 |
第1階層(/カテゴリー/)まで取得 | ^\/([^\/]+)\/.* | /$1/ |
第2階層まで取得(/親カテゴリー/子カテゴ)リー名) | ^\/([^\/]+\/[^\/]+)\/.* | /$1/ |
第3階層まで取得(/親カテゴリー/子カテゴ)リー/孫カテゴリー) | ^\/([^\/]+\/[^\/]+\/[^\/]+)\/.* | /$1/ |
※GTMに入力する際は、深い階層を上にして変数を作成してください
⑦続いてタグの設定を行います。管理画面からタグを選択して、新規をクリックします。
⑧タグのタイプはイベントを選択します。
⑨続けてタグの値を入力します。任意のイベント名をいれ、パラメーターには、GA4で作成したカスタムディメンションの名前、値には、さきほど作成した変数名をいれます。
⑩タグを設定したら、トリガーも設定しましょう。トリガーをクリックします。
⑪AllPagesを選択して、トリガーを保存しましょう。公開をすれば設定は完了です。これでdirectoryとしてGA4上でディレクトリ別のデータが計測できるようになります。
⑫GA4で表示させる場合は、探索レポートのディメンションで作成したカスタムディメンションを追加します。
⑬追加したディメンション行、または列に追加すると、ディメンション別データを表示できます。
LookerStudioを使ってディレクトリ別データを表示する方法
ディレクトリ別データは、LookerStudioでも取得することができます。GTMでは、タグなどの設定を行った後しかデータをみることができませんが、LookerStudioなら、どの期間でも関係なくデータを表示することが可能です。ここでは、LookerStudioを使った表示手順を解説します。
①対象のGA4のデータをセットしたLookerStudioにログインしたら、「フィールドを追加」をクリックします。
②数式を入力して保存します。数式は、GTMと同じく階層ごとに異なり、それぞれフィールドを作成する必要があります。
計算フィールド例
第一階層
REGEXP_EXTRACT(ページの完全な URL, ‘[^/]+/([^/]+)/’ )
第二階層
REGEXP_EXTRACT(ページの完全な URL, ‘[^/]+/[^/]+/([^/]+)/.*’ )
第三階層
REGEXP_EXTRACT(ページの完全な URL, ‘[^/]+/[^/]+/[^/]+/([^/]+)/.*’ )
③作成した計算フィールドをセットします。たとえば第三階層まで見たい場合、第一階層、第二階層、第三階層をセットし、列にイベント名、値にイベント数をセットしたピボットテーブルを作成します。
同じ階層同士で比較したい場合は、ディメンションを比較したい階層にします。(第一階層同士で比較する場合は、ディメンションを第一階層のみにする)
