リスティング広告入門 ターゲットとキーワードの考え方(初心者向け)

今回は、「リスティング広告のターゲットとキーワードの考え方」を題材にバリューエージェントでインターンしている西川が学んだことを記事にいたしました。

リスティング広告は、広告枠を購入してあとは、待つだけといった従来の広告とは異なり運営・改善する広告と言われ広告を出したあとの結果をもとに定期的に改善(メンテナンス)を行うことでより効果的に成果を出すことが出来ます。

リスティング広告を行う上での大きなプロセスとしては、

  1. ターゲット・キーワードを決める
  2. 広告文・広告サイトを作る
  3. 広告を出稿する
  4. 効果測定をし改善を行う

といった4つのプロセスがあります。
この4つのプロセスを効果的に行うことでより良い結果を得ることが出来ます。
今回は、「リスティング広告超入門・広告を出稿するまでにやらなければいけないこと」
と題しリスティング広告初心者向けに「ターゲット・キーワードを決める」に注目してご紹介したいと思います。

ターゲットを決める

広告をだす上でまず一番初めに考えないといけないことは、「誰に広告を出すのか?」ということです。
自社のサービスや商品を最も必要としているのは誰なのか?
釣り上げたい魚のいる池に糸をたらさなければ欲しい魚は釣れません。どんな種類の大きさの魚が何匹ほしいのか?
また、その魚はどのような方法で釣り上げる事が出来るのか?などを考えていきます。

自社の簡単紹介文を作ってみる

まず初めに、自社の「簡単紹介文」を作ってみましょう。
的確にかつ最小限の説明で自社の説明文を作ってみて下さい。

例:Webコンサルティング会社だから出来る!
ホームページ制作からSEO、リスティング運用まで一気通貫のWebマーケティング!webで結果を出したいあなたの目標にあった施策を行います。

この説明文を作る際に考えないといけないポイントは、4つあります。

  1. 何の会社なのか?(サービスのカテゴリや扱っている商品)
  2. 何を扱っているのか?(具体的なサービスや商品)
  3. 強み(何が売りなのか)
  4. どんな人に向けているのか?(お客様像)

例の場合は

  1. 何の会社なのか?→Webコンサルティング会社だから出来る!
  2. 何を扱っているのか?→SEO、リスティング運用まで一気通貫のWebマーケティング
  3. 強み→一気通貫のWebマーケティング
  4. どんな人に向けているのか?→webで結果を出したいあなた

のように4つのポイントを踏まえて文章を作ります。

このように先ずは、現状で作れる範囲で構いませんので紹介文を作ります。
そしてこの紹介文をもとにより深くターゲットを考えていきます。

扱っていないものを考える

次に自社では扱っていないものや今後も扱うつもりのないものを考えます。
扱っていないものを考えることはリスティング広告を考える上でも今後のターゲットを考える上でも大切なことになります。
リスティング広告を考える上では除外キーワードの設定の際に重要になってきますし、ターゲットを考える上でもターゲットを分類しやすくなります。

例:おしゃれでかっこいいデザイン重視のサイト作成

お客様像を深掘りする(簡単紹介文を使って)

次は、先程作った簡単紹介文から連想されるお客様像を深掘りしていきます。
先程紹介文作成のポイントとして挙げた、

  1. 何の会社なのか?(サービスのカテゴリや扱っている商品)
  2. 何を扱っているのか?(具体的なサービスや商品)
  3. 強み(何が売りなのか)
  4. どんな人に向けているのか?(お客様像)

の中のどんな人に向けているのか?(お客様像)にあたる「webで結果を出したいあなた」の部分です。

例:Webコンサルティング会社だから出来る!
ホームページ制作からSEO、リスティング運用まで一気通貫のWebマーケティング!webで結果を出したいあなたの目標にあった施策を行います。

「webで結果を出したいあなた」はどのような人なのかを考えます。

その際の考えるポイントは5つあります。

1.お客様の気持ちや悩み
2.地域・言語
3.年齢・性別・役割・地位
4.趣味・ライフスタイル
5.デバイスの利用状況

  1. お客様の気持ちや悩み
    どのような悩みを持っているお客様なのか考えます。すでにwebで施策を実施しているが結果が出ずに諦めかけてしまっている人なのか、初めてHPを作ったので何からはじめれば良いのかわからない人なのか。といった具合です。
  2. 地域・言語
    サービス・商品を提供したいお客様はどこに住んでいるお客様ですか?実店舗がないECサイトなどの場合は日本全国はたまた世界中が対象になるかもしれません。
  3. 年齢・性別・役割・地位
    「会社のWEB担当者で40代既婚女性」や「個人事業主で子供がいる」など出来るだけ細かい切り口で考えてみましょう
  4. 趣味・ライフスタイル
    ターゲットは普段どのような、WEBサイトやブログを見ているのか?
    またどんな雑誌を読んでいるのか?など関心の深そうな要素をあげます。
  5. デバイスの利用状況
    PCでアクセスすることが多いのか?日常的にスマートフォン・タブレットを使用するのか?なども調べておきましょう。

これらのポイントを踏まえ理想のお客様像を複数挙げていきます。
挙げられたお客様像を「メインターゲット」「サブターゲット」などのカテゴリーに分けます。
そうすることでターゲットごとに効果的な広告とは何かを考えやすくなります。

競合を調べる

競合を調べる上で大切なことは競合の訴求ポイントを見るということです。
競合は商品やサービスをどのように訴求しているのかを注意して見ます。
機能や品質を訴求しているのか?価格の安さを訴求しているのか?サポートの充実を訴求しているのか?
また、競合はなぜそのタイミングで広告を打ち出したのか?など背景やタイミングを想像してみることも大切になります。

今後の強みを決める

ターゲットを決める上で最後に必要なことは現在の強みではなく今後の強みを決めることです。
競合にはない自社の強み(USP ユニーク・セリング・プロポジション)を作ることでリスティング広告の結果は大きく変わってくるからです。
また、今後の強みを考える事でどのように自社のサービスや商品を良いものに育てていくのかを想像するのです。

キーワードを決める

ターゲットが明確になったら広告を出稿するためのキーワードを選定していきます。
まずキーワード選定の方法を紹介する前にキーワードを選ぶということは「ターゲット像を明確にすること」であるということを覚えておきましょう。
広告効果のでやすいキーワードの条件は2つです。

  1. ライバルが少ないキーワード
  2. 購買意欲が高いユーザーが好んで使用するキーワード

購買意欲が高いユーザーが好んで使用するキーワードとは?

ユーザーはそもそも何かしらの「行動を起こす為」にキーワードを打ち込みます。つまり、キーワードはユーザーの「〜したい」を表す言葉であるといえます。
行動にも種類があり

「するためのキーワード」

例:(商品を買う・申し込む)と

「知るためのキーワード」

例:(how to?・悩み相談)があります
そのなかでの購買意欲が高いキーワードは、もちろん「するためのキーワード」ですね。
例:「ダイエット食品 格安」「中古車 査定」「リフォーム 見積もり」「水漏れ 修理」

キーワードの種類

キーワードには大きく分けて3つの種類があります。

ビッグキーワード

とりあえず検索する時に打ち込まれるメジャーなキーワード→検索件数は多いがユーザーが求める物が明確でない。
大企業が多く上位表示は難しい。
例:「野球」「ダイエット」「中古車」「リフォーム」

ミドルキーワード

ビッグキーワードに何らかの言葉を付け加えたキーワード2語以上(複合キーワード)が一般的。ビッグキーワードよりもユーザーの意図が読み取りやすい。
ビッグキーワードよりは検索回数は少ないが参入が難しいミドルキーワードも多い。
例:「野球 グローブ」「ダイエット 食品」「リフォーム 見積もり」

スモールキーワード

マニアックなジャンルの専門用語など、ビッグキーワードに2語以上の語句を付け加えたキーワードや文章「一週間で3キロ痩せる方法」などで検索されるキーワードなど。

例:「野球 グローブ オーダーメイド」「ダイエット 食品 格安」「リフォーム 見積もり 大阪」

キーワード選定の定石としては、ビッグキーワードやミドルキーワードを狙ったほうが市場としては大きいですが、上位表示させにくいので、スモールキーワードで確実に売上が上がるようになってからビッグキーワードやミドルキーワードを狙う事です。

キーワードを集める

それでは、実際にキーワードを集める上でのポイントを紹介します。
まず最初に、自社のサイトや行っているサービスや商品の特徴や関連する項目を改めて書き出してみましょう。

それをもとに以下の「切り口」からキーワードになりそうな組み合わせや言葉を作っていきましょう。

サービスジャンル名キーワード

特定のサービスジャンルを指すキーワード。自社が他のライバルよりも優位性があることをサイトで伝えることが成約率につながる。

「美容院 予約」「ハウスクリーニング 相場」

課題キーワード

ユーザー自身が今抱えている悩みを指すキーワード。キーワードの裏にユーザーの解決したい意思が隠れているので、ビジネスに直結し易い。

「ニキビ治療」「転職 大阪」「ダイエット」

業界用語キーワード

特定の業界にいる人にしか分からないキーワード。ホームページの内容も業界に精通している必要がある。

「リスティング広告」

指名キーワード

特定のブランドや会社名など、代替の利かない特定のものを指すキーワード。

「Google」「楽天」「ナイキ」

類義語キーワード

他のキーワードと似たような意味を持つキーワード。狙っているキーワードに別の言い方がないか探してみましょう。

ダイエット→「減量」、脱毛→「ムダ毛処理」、バンドエイド→「絆創膏」

略語キーワード

スマートフォン→「スマフォ」

エリアキーワード

市町村・駅名などを複合キーワードとして追加することで、ユーザーを地域限定で絞り込む事ができます。

「大阪 美容院」「ジム 淀屋橋駅」「整骨院 神戸市」

時間キーワード

行動に対して期間制限を設けているキーワード
「1ヶ月 水泳教室」「2週間 エステサロン」「3日で痩せる」

アクションキーワード

「予約」「治療」「通販」など行動を起こすことを前提とするキーワード。

「中古車 見積もり」「弁護士 相談」「クレジットカード 申込み」

緊急キーワード

検索ユーザーが今すぐ対応する必要がある時に検索されるキーワード。「当日」「即日」などが含まれる。

「ホテル 当日予約」「即日融資」

価格キーワード

金額にまつわるキーワード。
「格安 旅行」「激安 パソコン」

願望キーワード

ユーザーが今より〇〇になりたいと考えているキーワード。

「かっこいい服」「キレイに 髪染め」「かわいい カフェ」

HOW TOキーワード

やり方・使い方・レシピや情報に関するキーワード。
「オムレツ レシピ」「ネクタイ 結び方」

キーワードをブラッシュアップする

いかがでしょうか?
かなりたくさんのキーワードが集まってきたと思います。
次は集まってきたキーワードをブラッシュアップしていきたいと思います。

キーワードの背景を考えて「ずらす」

「ずらす」とは検索したユーザーの検索した本来の目的を考えてアプローチする、ということです。
「ダイエット 食品」で検索しているユーザーの目的はダイエット食品を探すことではありません。
食事を通して痩せること、痩せる食事をすることにあります。本来の目的を考えることでバリエーションを増やすことが出来ます。

「ダイエット 自然食」→「無理なくシェイプアップ」
「カミソリ負け 注意点」→「ムダ毛処理 カミソリ 怖い」
「足をきれいに見せるには」→「脚やせダイエット」

ライバルからヒントをもらう

ある程度狙いたいキーワードが決まれば、実際に狙いたいキーワードで検索をかけてみましょう。
検索結果に出てきたサイトの「タイトルタグ」「メタキーワード」「メタディスクリプション」をチェックして見比べてみましょう。
ユーザーは、タイトルとメタディスクリプションの説明を見ながら探している情報がありそうなサイトを探しています。ネットだけではなく雑誌やパンフレットからもキーワードや表現のヒントをもらえます。

取り除く

最後のポイントは「取り除く」ことです。
最後に、集めたキーワードの中から関連性の低いキーワードを取り除いていきます。
自社で提供できるサービス範囲とかけ離れているキーワードや、ユーザーから見て期待していた内容とは違ったサイトが表示される事が予想されるキーワードなどです。
関連性の低いキーワードは、広告出稿する際にあらかじめ除外リストに追加しておきましょう。


いかがでしたでしょうか?
今回は、リスティング広告を出稿する前に大切な「ターゲット・キーワードを決める」プロセスを紹介いたしました。ターゲットにしろキーワードにしろお客様が必要としている所にいかにマッチするかという事が最も大切なポイントになります。

常にお客様目線・検索ユーザー目線に立ち返り、考え直すことがリスティング広告成功の鍵になると言えるのではないでしょうか。

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